観光 — 2026.09.16 NO.111 / TSUGINOTE LOCAL

巾着田の彼岸花は、赤く染まるより先に、渋滞のニュースになります。車を使わずに行く方法を、地元の案内から確かめました

路線バスの車内で、乗客たちが車窓の田園風景を見ながら会話している様子

要点:埼玉県日高市の「巾着田曼珠沙華まつり」は2026年9月21日(月・祝)から10月6日(火)まで、時間は午前9時から午後4時30分です。入場料(500円、中学生以下と障がい者手帳保持者は無料)がかかる有料期間は、まつりの開催期間とは別に、曼珠沙華の開花状況を見てから決まります。周辺道路は開花期に大渋滞するため公共交通機関が推奨され、無料シャトルバス(高麗神社⇔巾着田)は9月21・22・23・26・27日と10月3・4日の7日間だけの運行です。車がなくても西武池袋線高麗駅から徒歩15分で着きます。

「曼珠沙華が見頃です」より先に、「周辺道路が渋滞しています」という一報が届く場所があります。埼玉県日高市の巾着田は、高麗川の蛇行が長い年月をかけてつくった巾着形の土地に、500万本のヒガンバナが群生する全国有数のスポットです。今年の「巾着田曼珠沙華まつり」は9月21日(月・祝)に開幕しますが、開幕日と花の見頃が重なると決まっているわけではありません。

巾着田管理事務所の公式サイトには、こう注意書きがあります。「曼珠沙華開花期間中のみ入場料が有料となります。有料期間は決まり次第お知らせします。まつり開催期間と有料期間は異なります。21日(月・祝)に曼珠沙華が開花しているわけではありません。」対訳すると、9月21日から10月6日までは「まつりの会期」であって、500円の入場料を払う「有料期間」は別に決まる、ということです。9月16日時点では、その有料期間はまだ発表されていません。開幕日に行けば入場料はかからないかもしれませんが、花もまだかもしれない、というのが正直なところです。

車を使わないなら、高麗駅から徒歩15分

日高市の交通案内は「電車等の公共交通機関をご利用ください」と、車より先に公共交通機関を挙げています。理由は開花期間中の渋滞です。県道川越日高線・国道299号線・国道407号線は、混雑すると5〜10km以上の渋滞になると案内されています。電車を使う場合、最寄りは西武池袋線の高麗(こま)駅で、会場までは徒歩約15分。JR川越線・八高線の高麗川(こまがわ)駅からは徒歩約40分かかるため、JR高麗川駅で八高線に乗り換え、東飯能駅でさらに西武池袋線に乗り換えて高麗駅で降りる経路が案内されています。バスなら、JR高麗川駅または西武飯能駅から国際興業バスに乗り、「巾着田」バス停で下車すれば徒歩約3分です。まつり期間中は西武鉄道も動きます。9月19日から10月4日まで飯能〜高麗駅間で臨時の各駅停車を増発し(平日下り・上り各10本、土休日各14本)、9月19日から10月12日までは一部の特急「Laview」も高麗駅に臨時停車します。

無料シャトルバスが使えるのは、7日間だけです

車を完全に手放したくない人向けに、無料シャトルバスも用意されています。運行区間は高麗神社の無料駐車場から巾着田までの往復、時間は午前9時から午後4時30分まで30分間隔です。ただし運行日は「9月21日(祝)・22日(休)・23日(祝)・26日(土)・27日(日)、10月3日(土)・4日(日)」の7日間に限られています。まつりの会期は16日間ありますが、シャトルバスが使えるのはその半分にも届きません。平日に行く予定なら、シャトルバスは無いものとして計画したほうが確実です。

手段所要・料金条件
電車(西武池袋線 高麗駅)徒歩約15分いつでも利用可
電車(JR川越線・八高線 高麗川駅)徒歩約40分高麗駅乗り換えルートの方が早い
バス(国際興業バス「巾着田」下車)徒歩約3分JR高麗川駅・西武飯能駅から発着
無料シャトルバス(高麗神社⇔巾着田)30分間隔・無料9/21・22・23・26・27、10/3・4のみ運行
車(圏央道 狭山日高ICから8km)駐車場500円/日開花期は5〜10km以上の渋滞あり

入場料と駐車場の値段

入場料は1人500円(1日)で、中学生以下と身体障がい者手帳・療育手帳・精神障がい者保健福祉手帳を持つ人は無料、20人以上の団体は合計から2割引きです。ただし個別会計はできません。入場料の徴収時間は午前7時から午後5時までで、まつり自体の開場時間(午前9時〜午後4時30分)より広く取られています。駐車場は普通車500円・バイク100円(いずれも1日)、大型バスは3,000円で管理事務所への事前予約が必要です。日高市民は、運転免許証など市民であることが分かるものか「巾着田駐車場無料利用カード」を料金所で提示すれば無料になります。

着いたら何ができるか

会場は木造トラス橋「あいあい橋」を中心に、高麗川沿いの雑木林に500万本のヒガンバナが群生しています。期間中は地元のグルメや特産品の出店もあります。9月24日・25日・28日・29日・30日の5日間、午後6時から8時まではライトアップも実施され、この時間帯は入場無料です。ただし写真を撮る人への制約もあります。開花期間中、群生地内では三脚(一脚を含む)が使用できません。開花期間中は例年9月上旬から10月第3日曜ごろまで、河原でのキャンプやバーベキューもできません。球根にはリコリンという毒があり、花茎の汁に触れると皮膚炎を起こす場合があるため、注意が必要です。日高市には宿泊施設が無く、泊まりがけなら隣の飯能市が案内されています。もう少し足を延ばせるなら、巾着田から徒歩約30分の日和田山「二の鳥居」から、巾着の形そのものと秩父連山、条件が良ければ富士山まで見渡せます。


巾着田曼珠沙華まつりの開花期間中だけで、例年およそ30万人が訪れます。渋滞を案内するほどの人出がありながら、車が無くても電車と徒歩15分で着ける場所は、そう多くありません。まつりの会期・有料期間・シャトルバスの運行日という3つの「いつ」が、それぞれ別々に決まっているのがこの場所の分かりにくさです。行く日を決める前に、巾着田管理事務所の公式サイトかテレホンサービス(050-3490-0873、9月1日〜10月10日)で、開花状況とその日の扱いを確かめてから出かけることをおすすめします。

出典:埼玉県日高市「巾着田曼珠沙華まつり【9月21日から10月6日まで開催】」(更新日:2026年9月1日)https://www.city.hidaka.lg.jp/soshiki/shiminseikatsu/sangyoshinko/shokokanko/kanko/eventmaturi/33383.html/巾着田管理事務所公式サイト「巾着田曼珠沙華まつりを開催します。」https://kinchakuda.com/event//同「交通のご案内」https://kinchakuda.com/traffic//同「よくあるご質問」https://kinchakuda.com/faq//鉄道チャンネル「500万本の曼珠沙華が咲き誇る『赤いじゅうたん』を見に行こう!『巾着田曼珠沙華まつり』9月21日開幕、西武『ラビュー』も高麗駅に臨時停車【埼玉県日高市】」(2026年8月21日)https://tetsudo-ch.com/13035194.html(いずれも2026年9月16日確認)。有料期間・開花状況・シャトルバスの運行日は今後変更される場合がある。
EDITOR'S NOTE — メグル:「まつりの期間」と「お金がかかる期間」が別だと知って、最初は制度の話かと思いました。役所の案内文はどれも一文が短く事務的ですが、そこに書かれた「決まり次第お知らせします」の一行に、この場所の正直さが出ていると思います。分からないことを分からないと書ける案内は、意外と多くありません。

編集責任者Tatsuki Morohashi(発行人・運営者情報) / 最終更新:2026.09.16
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