罹災証明書。
罹災証明書(りさいしょうめいしょ)とは、災害対策基本法第90条の2にもとづき、被災者の申請を受けて市町村長が住家その他の被害の程度を証明する書面。被災者生活再建支援金、税・保険料・公共料金の減免や猶予、応急仮設住宅の入居判断など、被災者支援策の適用を判断する材料として広く使われる。
条文は、市町村の地域に災害が発生した場合において被災者から申請があったときは、市町村長は遅滞なく、住家その他市町村長が定める種類の被害の状況を調査し、罹災証明書を交付しなければならない、と定めています。「り災証明書」と表記する自治体もあります。様式は令和2年3月の内閣府通知で統一化が図られました。
「遅滞なく」に日数の定めはない
「遅滞なく」が何日以内を指すのかを定めた法令や指針はありません。実務では、住家の被害認定調査に人手と日数がかかるため、大規模災害では申請の受付開始から交付までに時間が空きます。国は、市町村が交付に必要な業務の実施体制を平常時から整えておくよう求めており、調査の速度を決めるのは発災後の頑張りより事前の準備という構図になっています。
窓口とオンラインの二本立て
申請は市区町村の窓口で受け付けるほか、マイナンバーカードを使ってマイナポータルから出せる場合があります。ただしオンライン申請に対応しているかどうかは自治体ごとに異なり、事前に電子申請の設定を済ませてあった自治体でしか使えません。令和8年熊本地震では、2026年7月29日時点で熊本県内16自治体がマイナポータルからの申請に対応していました(県内の市町村は45)。申請時には被災状況が分かる写真(できる限り撮影日時の分かるもの)などを求められるのが一般的です。
補足:罹災証明書は住家の被害を対象とする。事業所や動産、住家以外の被害については「被災届出証明書」「罹災届出証明書」など別の名称の書面を用意している自治体が多く、名称も要件も自治体ごとに異なる。必要な書類がどちらかは、申請前に各自治体の案内で確認する必要がある。