用語集 — ツギノテ。LOCALGLOSSARY

用語集

記事に出てくる言葉を、できるだけやさしく、正確に説明します。定義は一般的な意味を示すもので、詳しくは各分野の一次情報をご確認ください。

概算金
GAISANKIN
JAへ出荷契約した米について、JAグループが集荷の時点で代金の一部を前払いする資金。仮渡金・前渡金・内金とも呼ばれる。玄米60キロ(1俵)当たりの金額を県単位で全農県本部・経済連やJAが決め、販売終了後の共同計算で追加払い(精算金)が生じて最終手取りが確定する。買い取り(売買)ではなく販売委託に対する前払いである点が、確定価格である買取価格と異なる。2026年産(令和8年産)は、記録的な高値だった前年産の反動で、主要産地が軒並み前年産を2〜4割下回る金額を示した。米穀安定供給確保支援機構が公表するコスト指標(生産段階・玄米60キロ当たり20,535円)を下回る産地も多く、産地・JA・等級によって金額が異なるほか、報道される金額には全農・経済連が自ら公表した「決定」と取材で判明した「報道」があり、対象銘柄や前年産との比較条件が異なる場合がある。最新の金額は出荷先のJAで確認する必要がある。
地場産品基準
JIBASANPIN-KIJUN
ふるさと納税(地方税法上の指定制度)の対象自治体として指定を受けるための条件のひとつで、返礼品がその自治体の区域内のものといえるかを判定するルール。地方税法第37条の2第2項第3号および第314条の7第2項第3号に基づき総務大臣が定めるもので、実体は平成31年総務省告示第179号の第五条に置かれている。同条は返礼品として認められる類型を号で並べる作りになっており、区域内で生産されたもの、区域内で製造・加工等の工程を行ったもの、自治体の広報目的で作られたキャラクターグッズやオリジナルグッズなど、性質の違う入口が用意されている。区域外で採れた材料を持ち込んで加工した品をどこまで自分のまちの産品と呼べるかは、このうち製造・加工型の号の書き方で決まる。令和7年6月24日に公布された総務省告示第220号は、この第五条第三号を書き替えた。改正前は「区域内において返礼品等の製造、加工その他の工程のうち主要な部分を行うことにより相応の付加価値が生じているもの」だったが、改正後は「区域内において製造等を行うことにより当該返礼品等の価値の過半が生じているもの」となり、さらに、価値の過半が区域内で生じている旨の証明が総務大臣の定めるところにより当該返礼品等の製造等を行う者によってなされていること、自治体が寄附金の募集を開始する日までにその証明の内容を公表することの2つが要件に加わった。附則により、第五条の規定は令和8年10月1日以後に開始する期間に係る指定について適用され、同日前に開始した期間に係る指定は従前の例による。「相応の」は読む人によって幅が出る語で、「過半」は半分より多いと数で決まる語である。総務省自治税務局市町村税課の概要資料は、改正前の課題として、付加価値の算出方法が地方団体により様々であるために「同じ製品等について複数の団体が自らの地場産品と主張できる」状態にあったこと、真に区域内で付加価値の過半が生じている地場産品か疑義のある事例があったことを挙げ、付加価値割合の算出方法については価格に基づく算出を原則とするとしている。疑義のある算出方法の例としては、海外から6万円で輸入した米国産の高級ワインを倉庫等で保管し、保管で6万円の付加価値が生じたとして返礼品には12万円で納品する一方、一般顧客には8万円で販売している図が置かれている。これを受けて、付加価値基準に基づく返礼品については一般販売価格も証明書に記載して公表することとされ、「合理的な理由なく、一般販売価格より高額で調達することがないようにすること」を別途通知する予定と記されている。キャラクターグッズ・オリジナルグッズを扱う第五号も改正され、指定対象期間の初日の属する年の前年の10月1日からその翌年の9月30日までの間に自治体が広報の目的で自ら調達し配布又は販売を行った実績があること、指定対象期間においても同様の計画を定めていること、返礼品等として提供する数量がその実績の数量を超えないことが加わった(いずれも返礼品等の提供によるものを除く)。返礼品の調達費を寄附額の3割以下に収める基準や、募集の総費用を5割以下に収める募集適正基準は、地場産品基準とは別の号に置かれた別々の条件である。号の全体像や証明の様式など運用の細目は総務大臣の定めおよび通知の側で具体化されるため、実務では告示の新旧対照表とその年度の通知にあたる必要がある。
特定居住促進計画
TOKUTEI-KYOJU-SOKUSHIN-KEIKAKU
二地域居住を促すために市町村が作る計画。「広域的地域活性化のための基盤整備に関する法律の一部を改正する法律」(令和6年5月15日成立・同年11月1日施行)で創設された。法律の条文では二地域居住は「特定居住」と呼ばれ、計画の名前もこれに合わせてある。都市と地方など2か所に生活拠点を持つ暮らし方を、市町村が地域の実情に合わせて後押しするための器にあたる。国土交通省の説明によれば、計画には区域、地域における二地域居住に関する基本的な方針(地域の方針、求める二地域居住者像等)、二地域居住に係る拠点施設の整備に関する事項、二地域居住者の利便性向上や就業機会創出に資する施設の整備に関する事項などを記載する。方針は住民の意見を取り入れたうえで公表し、地域と二地域居住者を適切にマッチングさせる建て付けで、計画に定められた事業には法律上の特例が置かれる。住居専用地域において二地域居住者向けのコワーキングスペースを開設しやすくする、といった措置がその例である。読み落としやすいのが作成の条件で、市町村が単独で決められるわけではない。都道府県が先に広域的地域活性化基盤整備計画を作り、そこに二地域居住に係る事項を含めていることが前提になる。市町村の側からは、二地域居住に係る拠点施設と重点地区を計画の内容に含めるよう都道府県へ提案することができる。目標(KPI)は施行後5年間で累計600件。令和7年12月31日時点で国土交通省が把握している作成数は28件で、都道府県計画は20計画である。同省の資料に実名で載る28市町村を都道府県別に数えると19道府県で、いずれも都道府県計画を作った20の中に含まれている。計画が書類だけで終わらないよう、複数省庁の予算がこれに紐づけられている。令和8年度当初予算案では、特定居住促進計画区域内でのコワーキングスペース等の整備に対する個別補助(令和6年度創設)、計画に位置づけられた基盤整備の概略設計等を重点的に支援する官民連携基盤整備推進調査費などが並び、農林水産省・経済産業省・内閣府の交付金にも計画への位置づけを要件や重点化の条件とするものがある。関連する仕組みとして、市町村長がNPO法人や民間企業を指定する「特定居住支援法人」(資料では二地域居住等支援法人とも表記)と、市町村が組織できる「特定居住促進協議会」(同じく二地域居住等促進協議会)がある。法人の指定は市町村長が行うもので、資料には計画の作成を前提とする記述が置かれていない。作成数・指定数はいずれも国土交通省の把握分であり、その後に増減している可能性がある。
低温貯蔵
TEION-CHOZO
収穫した農産物を凍らせない範囲の低い温度に置いて保つ扱い。傷みを遅らせる目的だけでなく、置いている間に起きる成分の変化そのものを狙って行われることがある。栗はその代表で、兵庫県立農林水産技術総合センターは「収穫した栗を0℃の温度に30〜40日貯蔵すると、酵素が働き、澱粉がショ糖にかわり、ショ糖含量は約3倍に増加します」と説明している。増えているのは外から加えた糖ではない。栗はもともとデンプンを蓄えており、低い温度に置かれている間に酵素がそれをショ糖へ組み替えるため、貯蔵で変わるのは中身の組成であって、実そのものが大きくなったり重くなったりするわけではない。同センターは実行するうえでの注意として、冷蔵庫に入れた日を忘れないよう記録しておくことを挙げている。温度ではなく日数で管理する工程なので、始めた日がわからなくなると終わりも決められない。産地の側では、これは出荷を遅らせる工程にあたる。温度を保った部屋と、そこを一定期間ふさげる見通しがなければ組み込めない。茨城町の下飯沼地区でつくられる飯沼栗は、ひとつのイガの中に一粒の実がなる「1毬1果」を目標として栽培され、茨城県の紹介では収穫後2週間以上貯蔵されると記されている。栽培する農家は10軒ほどとされる。畑での作業が終わったあとにさらに日数を置く形なので、貯蔵設備を持つ産地でなければ同じ工程は踏めない。家庭用の冷蔵庫にも冷蔵室より低い温度帯の区画が備わっていることが多く、条件に近づけられる余地はある。ただし庫内の実際の温度は機種・設定・収納量によって変わる。公表されている「0℃で30〜40日」はその温度を保った貯蔵での数値であり、家庭で同じ日数を置いたときにどれだけ糖が増えるかを一般化して示す資料は見当たらない。日付を記録して日数を管理する、という部分だけはそのまま持ち込める。数値は栗についての記述であり、他の品目に当てはまるものではない。
同伴避難
DOHAN-HINAN
災害時に飼い主とペットが避難所内の同じ場所(同じ部屋など)で過ごすこと。避難所まで一緒に避難し、着いてからは別の場所で過ごす「同行避難」と区別される。行政の文書では、この2語がほぼ必ず並べて説明される。北九州市は「同行避難とは、一緒に避難し、原則、飼い主とペットは避難所内の別々の場所(専用の区画など)で過ごすこと」「同伴避難とは、一緒に避難し、飼い主とペットが避難所内の同じ場所(同じ部屋など)で過ごすこと」と2つの定義を並べている。読み分けの鍵は「一緒に避難する」のか「一緒に過ごす」のかで、多くの自治体が原則としているのは前者である。言い分ける理由は避難所の構成にある。動物アレルギーのある人や動物が苦手な人もいるため、人の居住スペースとペットの飼育場所を分けるのが基本的な考え方になっており、千葉市は「避難所の同じスペースでペットと同居して生活することは、原則として認めていません」と書き、大阪市は同行避難の定義そのものに「避難所等において飼い主とペットが同一の空間で過ごすことを意味するものではありません」という否定形を含めている。「ペットと一緒に避難できます」という案内を同じ部屋で寝られる意味だと読んでしまうと現地で食い違うため、2語を分けて使う必要がある。同伴避難を認める場合は、通常の避難所とは別に専用の施設を用意する運用が見られる。北九州市は到津の森公園 子どもホールの1か所を、警戒レベル3以上が発令されて予定避難所が開いた後に避難生活が長期化する場合などに開く二次的な避難所として位置づけており、そこへ直接避難することはできない。福岡市は試行として2か所を設け、東部動物愛護管理センターが4世帯まで、家庭動物啓発センターが6世帯までとしている。1世帯あたりテント1張(約4平方メートル)と駐車場1台分で、事前予約が必要である。受入世帯数を数字で示す市がある一方、施設の側から数を示していない市もある。堺市は各指定避難所に設ける飼育スペースを「ペット同行避難・同伴避難における」ものと書いており、同伴を別施設に切り出さずに扱っている。用語の定義は自治体ごとの文書に依るため、住んでいる自治体の表記を確かめるのが確実である。
COMmmmONS
COMMMMONS
国土交通省が令和7年度に始動した地域交通DX推進プロジェクト。モビリティに関するサービス・データ・マネジメント(政策)・ビジネスプロセスの4つの柱について、連携・協働を進めるべき範囲を「協調領域」と定義し、相互運用性を確保するための仕様書やオープンソースなどの技術的アセットを国が作って公開する取組である。名前のとおり「共有地(commons)」の考え方に立っており、各社が自分のところだけで作り込むのをやめ、みんなが同じ土台に乗る部分を国が用意するという役割分担にあたる。前提にあるのは分断である。国土交通省「交通空白」解消本部の取組方針2026は、ダイヤ編成、車両運行管理、予約・配車、運賃収受、運行実績管理といった業務が事業者ごと、さらには事業者の中の業務単位ごとに別々のシステムで動いており相互に連携されていないケースが少なくない、と説明している。この結果、取得されているデータが事業者内部においても十分に活用されず、地域全体として輸送需要や輸送余力を俯瞰的に把握することが困難になっている。さらに事業者間や分野横断で組もうとすると、データ形式や仕様が統一されていないため情報共有や調整に係るコストが高止まりし、スクールバスや医療施設・商業施設送迎等を含めた輸送資源の効率的な配分を妨げている、とされる。令和7年度に取り組まれたのは3つで、データを活用した地域公共交通計画の策定等を支援するための標準的なデータ分析技術の開発、事業者ごとに個別最適化されているデータを地域単位で統合し活用可能とするためのモビリティデータ仕様の標準化、複数事業者の連携によるデマンドバスシステムの共通化を進めるためのシステム連携仕様の標準化である。成果はシステム連携仕様、データ仕様、オープンソーススクリプト、業務要件・システム要件定義等を含む標準ドキュメントとして策定・公開された。実際の補助事業の申請書では「デマンドバスシステム連携API標準仕様書」「バス業務標準仕様書」「乗降実績データ標準仕様書(鉄道・バス)」といった名前で参照されており、令和8年度の地域交通DX推進タイプ2次公募で第1次選定された5事業は、いずれもこの種の標準仕様のどれかに紐づいていた。普及の段階に入っており、国土交通省は令和8年7月31日に「地域交通DX推進プロジェクトCOMmmmONS第2回セミナー」の開催を発表している。公開されている仕様書の一覧や版の更新状況は国土交通省の公表資料で確認する必要がある。仕様に準拠しても、事業者間の合意や費用負担の問題が自動的に解けるわけではない。
生詰め
NAMAZUME
貯蔵する前に一度だけ加熱処理をして、出荷のときは加熱せずに瓶へ詰める清酒の扱い方。秋に出回る「ひやおろし」がこれにあたる。国税庁が公開している「清酒の製法品質表示基準」の概要は、参考として「生酒、生貯蔵酒以外の清酒は、通常、貯蔵する前と出荷する前の2回加熱処理をしています」と記しており、生詰めはこのうち2回目を行わない形にあたる。ただし「生詰め」も「ひやおろし」も、基準に定義のある用語ではない。同基準の任意記載事項に挙げられているのは、原料米の品種名、清酒の産地名、貯蔵年数、原酒、生酒、生貯蔵酒、生一本、樽酒、「極上」などの品質が優れている印象を与える用語、製造時期であり、この列に入っていない。したがってラベルにこれらの語があっても、基準に照らして要件を確かめられる語ではなく、蔵が選んで書いた言葉として読むことになる。基準が定義している近い用語は2つで、どちらも生詰めとは異なる。生酒は製成後、一切加熱処理をしない清酒に表示できるもの。生貯蔵酒は製成後、加熱処理をしないで貯蔵し、出荷の際に加熱処理した清酒に表示できるものである。生貯蔵酒と生詰めは、貯蔵と出荷という2つの場面のどちらで加熱するかが入れ替わった関係にある。必要記載事項の側を見ると、「製成後一切加熱処理をしないで製造場から移出する清酒」には保存又は飲用上の注意事項を表示することが定められている。対象は生酒であり、貯蔵前に1回加熱している生詰めの酒はこの義務の対象ではないため、瓶に冷蔵保存の指示がある場合は蔵が自ら足した記載にあたる。あわせて、瓶詰めの年月にあたる製造時期の表示は令和4年の告示改正で必要記載事項から任意記載事項へ変更され、令和5年1月1日から施行された(令和4年12月31日以前に移出した清酒については経過措置がある)。加熱の回数を減らした酒がいつ詰められたかを外から確かめる手がかりは、制度上は必須ではなくなっている。加熱処理の温度・時間は蔵や商品によって異なる。20歳未満の飲酒は法律で禁止されている。
ウェブアクセシビリティ
WEB ACCESSIBILITY
高齢者や障害のある人を含めて、誰もがホームページ等で提供される情報や機能を支障なく利用できること。総務省は、公的機関のホームページで対応が不十分だと「社会生活で多大な不利益が発生したり、災害時等に必要な情報が届かない状況となれば生命の危機に直面する可能性がある」として取組を推進している。日本でよりどころとなる規格はJIS X 8341-3(正式名は「高齢者・障害者等配慮設計指針―情報通信における機器,ソフトウェア及びサービス―第3部:ウェブコンテンツ」)で、使っている端末・ブラウザー・支援技術に関係なくウェブコンテンツを利用できるようにするための要件を定めている。現行版は2016年に出たJIS X 8341-3:2016で、国際的なガイドラインWCAG 2.0を土台にしている。点検項目にあたる「達成基準」はA・AA・AAAの3段階に分かれ、どの水準を目指すかは各団体が「ウェブアクセシビリティ方針」として決めて公開する。公的機関向けには、規格に沿って何をどの順でやるかを示した手順書として総務省の「みんなの公共サイト運用ガイドライン」(現行は2024年版)があり、付属の「ウェブアクセシビリティ取組確認・評価表」を年1回使って確認し結果を公開することが推奨されている。評価ツールのmiChecker(エムアイチェッカー)も総務省が提供している。いま規格が動いている最中である。2025年9月に国際規格ISO/IEC 40500が更新されてWCAG 2.2の内容に揃い、ウェブアクセシビリティ基盤委員会(WAIC)が2025年10月に改正原案作成委員会を発足させた。改正後のJISは原則としてISO/IEC 40500との一致規格になる見込みで、WAICの資料によれば達成基準はレベルAで7、AAで11、AAAで8が加わり、逆に4.1.1「構文解析」が削除される。強化されるのはモバイル機器(画面の向き、1本指での操作)、ロービジョン(拡大時の折り返し、文字以外のコントラスト比)、認知・学習障害(フォームの自動入力、ログインの省力化)の3方向である。総務省はこの改正に手順書を合わせるため、2026年8月19日に「みんなの公共サイト運用ガイドライン改定に関する研究会」の開催を発表し、第1回を8月24日に開く。受け手側の準備は追いついていない。総務省の令和7年度調査(n=898)では、改正を把握して取組を行っている団体は21.7%、把握しているが取組は行っていないが44.9%、把握していなかったが33.4%だった。取り組んでいない理由は「人員や予算が限られており、十分な投資ができない」が65.6%、「専門知識や経験を持つ人員がいない」が59.4%で、ヒアリングでは法的な義務や罰則がないため庁内で優先度が下げられるという実態も報告されている。改正JISの発行時期は、2026年8月時点では公表されていない。
ぼっち積み
BOTCHI-ZUMI
掘り取って畑で干した落花生の株を円筒状に積み上げ、1〜2か月間風に当ててゆっくり自然乾燥させる千葉県の乾燥法。この円筒状に積み上げたものを「ぼっち」といい、千葉県は「千葉県ではおなじみの晩秋の風景です」と説明している。順番がある工程で、掘り取った落花生はまず3〜5株をひとまとめにして根を上にして立て、畑で1週間ほど干す(地干し=じぼし)。地干しを終えてから円筒に積み替えるのがぼっち積みで、ここで1〜2か月かけて水分を抜いたあと、莢だけを外して出荷する。千葉県は県産落花生について「畑でゆっくりと自然乾燥された千葉県産落花生は、味の良さで消費者の強い支持を得ています」としており、機械で一気に乾かすのではなく収穫後に一、二か月を置く前提で流通が組まれている。国内の落花生流通量は9割が外国産で国内産は約1割、そのうち約8割が千葉県産にあたる。一方で、同じ落花生でもこの工程を通らないものがある。ゆで豆用の品種(郷の香・おおまさり)は地干しもぼっち積みもせず、生さやのまま流通する。乾かしていないので煎ることはできず、茹でるための豆になる。千葉県の資料では生さや(自宅での調理用)の主な販売期間は8月中旬から10月中旬頃までで、品質低下を防ぐには収穫当日に洗浄及び選別作業を行い、時間を空けずに生さやとして出荷するか加工処理することが望ましいとされる。脱莢・洗浄は機械で省力化できるが選別は手作業のため、生産現場での1日当たり収穫可能面積は3〜5a程度に留まる。同じ作物のなかで、乾かす側と乾かさない側に工程が分かれている形である。地干し・ぼっち積みの日数は品種や年の天候によって異なる。
地域別最低賃金
CHIIKIBETSU-SAITEI-CHINGIN
最低賃金法に基づき都道府県ごとに定められる賃金の下限。産業や職種を問わず、その県で働くすべての労働者と使用者に適用される。改定は毎年夏に二段構えで動く。まず厚生労働大臣の諮問を受けた中央最低賃金審議会が引き上げ額の「目安」を答申する。目安は都道府県の経済実態に応じて全都道府県をA・B・Cの3ランクに分けて示され、令和8年度はAランク(埼玉・千葉・東京・神奈川・愛知・大阪の6都府県)が54円、Bランク(28道府県)とCランク(13県)が56円で、都市部の目安のほうが2円小さい配分だった。目安はそのまま決定になるわけではない。各都道府県に置かれた地方最低賃金審議会が、目安を参考にしつつ地域の賃金実態調査や参考人の意見を踏まえて審議・答申し、最終的に金額を決定するのは各都道府県労働局長である。目安と違う額を答申することもでき、令和8年度は宮城が目安を4円上回る60円の引き上げ(1,098円・引き上げ率5.78%)を、三重が目安どおり56円の引き上げ(1,143円・同5.15%)を、いずれも8月5日に答申した。仮に目安どおりに全県で引き上げが行われた場合の全国加重平均は1,176円(上昇額55円・4.9%)と試算されており、昨年度の上昇額66円・6.3%より小さい。発効日も県ごとに決まり、10月1日前後が多いものの一斉ではない(宮城の令和7年度の発効日は10月4日だった)。答申のあとには異議申出の公示などの手続きが残るため、額も発効日も答申の段階では予定にあたる。このほか、特定の産業について地域別最低賃金より高い額を定める特定(産業別)最低賃金が別に存在する。
緊急銃猟
KINKYU-JURYO
人の日常生活圏にクマ・イノシシが出没した際、安全確保等の条件の下で、市町村が委託した者による銃猟を可能とする制度。令和7年に成立した「鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律の一部を改正する法律」(令和7年法律第28号)によって設けられ、令和7年9月1日に施行された。それまで住居の集合している地域等での銃猟は原則として禁じられており、市街地にクマが出た場合の対応は箱わなや追い払いが中心だった。この制度でいちばん性格が出ているのは、判断の主体が市町村長だという点である。都道府県知事の捕獲許可を待つ従来の手続きに比べ、その場に近い役所が短い時間で決められるようにしたのがねらいで、実際に撃つのは市町村が委託した者になる。迅速さと引き換えに、避難の誘導や周囲の状況の確認といった判断の材料をそろえる時間も短くなるため、実施の前後で何をどう確かめたかは自治体ごとの運用に委ねられる部分が大きい。環境省は、発砲まで至った事例を日時・場所・対象鳥獣の3列の一覧で公表している。令和7年度(施行日から令和8年3月まで)は60件で、月別では10月11件、11月30件、12月15件、1月1件、2月2件、3月1件と秋に大きく偏っていた。令和8年度は8月18日更新の版で26件(4月8日の福島県郡山市から8月15日の岩手県山田町まで)。市町村ごとに数え直すと22市町村・11道県で、内訳はツキノワグマ22件、ヒグマ2件、イノシシ2件である。両年度の一覧に出てくる市町村は40と22だが、両方に含まれるのは仙台市・長岡市・富山市・立山町・鶴岡市・酒田市の6市町にとどまる。ただしこの一覧には「環境省が把握する事例に限る」との注記があり、速報の性格の資料であるため数値が変わることがある。制度が令和7年9月施行のため、令和8年度の4月から8月については比較できる前年同期の数字が存在しない点にも注意が要る。日の出前・日没後の銃猟(夜間銃猟)は危険性が高いことから長く例外なく禁止されてきたが、緊急銃猟として実施する場合は夜間銃猟に係る認定基準を満たす個人に委託することができる。その基準の一つが環境省の「夜間銃猟安全管理講習」の修了で、受講には市町村長等からの推薦と第一種銃猟免許が必要であり、個人単位の申し込みは受け付けられていない。この一覧に載るのは発砲まで至った事例だけであり、出動したが撃たずに済んだ回数は分からない。
無医地区
MUI-CHIKU
原則として医療機関のない地域で、その地区の中心的な場所を起点としておおむね半径4kmの区域内に50人以上が居住しており、かつ容易に医療機関を利用することができない地区。線の引き方は「医療機関がない」「半径およそ4kmの中に50人以上が住んでいる」「容易に医療機関を利用できない」の3つの条件でできており、人が少なすぎる集落はこの定義では無医地区に数えられない。医療が足りているかどうかを表す指標ではなく、対策の対象として把握すべき単位を切り出すための区分である。無医地区にはあたらないものの、これに準じて医療の確保が必要だと都道府県知事が判断し、厚生労働大臣が適当と認めた地区は準無医地区として扱われる。判断が知事から始まり国が認めるという二段の手続きになっているため、地区数は実態の変化だけでなく都道府県ごとの申請の姿勢にも左右され、統計は無医地区と準無医地区を合算した数で読まれることが多い。その合計は1999年が1,216、2004年が1,154、2009年が1,076、2014年が1,057、2019年が1,084で、20年で132減った一方、2014年から2019年の5年では27増えている。詰まりは二重だと指摘されている。医師や看護師の確保が難しいことに加えて、オンライン診療で対応しようとしても診療を行う場所が地区の中に見つからないという問題があり、未利用の診療所や公民館がない地域では機器があっても実施できない。この「場所がない」という詰まりに対して、郵便局の空きスペースを診療の場として使う取組が2023年度から各地で試されている。厚生労働省医政局が2023年5月18日に出した総務課長通知で、へき地等において医師が常駐しないオンライン診療のための診療所を開設する手続きが定められ、郵便局舎での実施が可能になったことが出発点で、2024年1月の通知により現在はへき地以外でも実施できる。総務省の実証事業として石川県七尾市から始まり、2025年12月1日時点で8つの地域・12の郵便局まで広がっているが、いずれも中山間地域・過疎地域・離島に区分される場所にある小規模局である。調査は5年ごとに行われ、地区の把握は都道府県を通じて行われる。
トラ熟れ
TORA-JUKURE
二十世紀梨のような青梨の果皮が全体に緑黄色となり、緑色の中に黄色い模様が散在して見える状態を指す産地の呼び方。虎の毛並みのようなまだら模様に見えることからこう呼ばれるとされる。鳥取市観光サイトは、おいしい二十世紀の見分け方として「梨の外観が全体的に緑黄色になり、緑色の中に黄色い模様が散在して見える(トラ熟れ)梨は糖度が高くおいしいとされています」と案内している。青梨は熟すにつれて緑から黄色へ寄っていくため、色そのものが熟度の指標になり、その移行の途中で緑と黄が混じり合う時期がトラ熟れにあたる。色を見る作業の重みは梨で特に大きい。桃や柿は収穫後も追熟が進むため買った時点で少し早くても置いておけるが、梨は追熟しないためである。JA鳥取中央は、梨は追熟しないので保存するなら冷蔵庫に入れるとしており、置いても甘くならないということは、店頭で手に取った時点の熟度がそのまま食べるときの熟度になることを意味する。鳥取市観光サイトはあわせて、手に取ったときにずっしり重いもの、表面に傷がないもの、形が左右対称のものを目安に挙げ、食感を優先するなら黄緑色、甘さを優先するなら黄色を選ぶという選び分けも示している。産地の選果場では、収穫された梨が袋のついたまま運び込まれ、袋をはがしたあとに重さ・色・形・糖度を検査して等級ごとに分けられる。JA全農とっとりによれば、最新鋭の選果場では光センサーが形だけでなく糖度や熟度まで瞬時に判定する。店頭で人が色を見て選ぶ行為は、選果場の機械が数値でやっていることを目で追いかけている形になる。色づきの進み方は品種・気象・収穫時期により異なる。
引越しワンストップサービス
HIKKOSHI-ONESTOP
マイナンバーカードを使ってマイナポータルから転出届を提出し、引っ越し先の市区町村へ来庁予定を伝えられる全国共通の仕組み。令和5年2月6日から全国の市区町村で始まった。マイナンバーカードの電子証明書で本人確認をしたうえで、引っ越す日・新しい住所・引っ越す人・関連手続き・来庁予定などを入力して申請する。転出届はこれで完結し、転出のためだけに窓口へ行く必要がなくなる一方、転入届は窓口での提出が必要である。転出届の処理が完了してからでないと転入の手続きに進めないため、余裕をもって申請するよう案内している自治体が多い。民間の引越しポータルサイトを経由して、電気・ガス・水道などの住所変更とまとめて申し込む経路も用意されている。申請時に入力する来庁予定の扱いは受け取る自治体によって分かれ、窓口での書類記入を一部省略できるとしている市もあれば、記入も番号札の発券もこれまで通り必要だと明記している市もある。窓口の時間枠を押さえる予約は、この仕組みとは別に自治体が独自に用意していることがあり、その場合は締切も別に定められている。制度は全国共通でも窓口での扱いは自治体ごとに異なるため、ページの名称に「予約」とあっても時間枠の確保を意味するとは限らない。手続きの前に、引っ越し先の自治体の案内ページで確かめるのが確実である。
地域おこし協力隊
CHIIKI-OKOSHI-KYORYOKUTAI
都市地域から過疎地域等へ住民票を移し、一定期間そこに住んで地域協力活動を行いながら、その地域への定住・定着を図る総務省の取組。総務省の資料は「都市地域から過疎地域等に住民票を異動し、一定期間、地域に居住して、地域ブランドや地場産品の開発・販売・PR等の地域おこしの支援、農林水産業への従事、住民の生活支援などの『地域協力活動』を行いながら、その地域への定住・定着を図る取組」と説明しており、人手を借りる仕組みであると同時に、住む人を増やすことを目的に据えた仕組みでもあるという二重の性格がこの一文に表れている。令和7年度の隊員数は8,196人で前年度から286人増えて過去最多となり、受け入れている自治体は1,187団体、受入可能な1,461団体の約81%にあたる。都道府県別では北海道が1,374人と最も多く、長野県477人、島根県386人、福島県351人、岩手県348人が続く。年齢構成は20代33.6%・30代30.1%であわせて6割を超え、男女比は男性59.7%・女性40.3%。着任前に地域を短期間体験する「おためし地域おこし協力隊」の参加者は令和7年度に1,450人、インターンは1,414人だった。任期はおおむね1年以上3年以下で、評価の焦点は任期終了後の動きに置かれる。令和2年4月1日から令和7年3月31日までの直近5年間に任期を終えた8,762人のうち、6,163人(70.3%)が同じ地域に定住し、内訳は活動地と同一市町村内が5,038人、近隣市町村内が1,125人。他の地域へ転出した2,013人のうち228人は活動地と関わりのある地域協力活動等に従事しているとされ、転出がそのまま関係の終わりを意味するわけではない。同一市町村内に定住した5,038人のなりわいは起業2,296人(45.6%)、就業1,753人(34.8%)、就農・就林583人(11.6%)、事業承継70人(1.4%)。数値は総務省が令和8年4月24日に公表した資料により、定住状況の調査時点は令和7年5月1日。定住率は都道府県によって差があり、全国値をそのまま個々の地域に当てはめることはできない。
予措
YOSO
収穫した柑橘を貯蔵する前に日陰で干し、果実の水分をわずかに抜いておく下準備の工程。読みは「よそ」で、あらかじめ措(お)くという字義のとおり、貯蔵そのものではなく貯蔵に入る前の段取りを指す。収穫直後の果実は水分を多く含んだ状態にあり、そのまま冷やすと貯蔵中に傷みや障害が出やすくなるとされるため、日陰でしばらく置いて落ち着かせてから冷蔵へ回す。JA全農とくしまは、徳島のすだちを「ハウスすだち(3〜8月)」「露地すだち(8〜10月)」「冷蔵すだち(10〜3月)」の3つの作型の組み合わせで年間を通じて出荷していると説明しており、このうち冷蔵すだちについて、露地すだちを「予措」と呼ばれる陰干しの後に冷蔵したもので、酸味は比較的穏やかになると記している。木から穫れる時期そのものは限られているため、秋以降の半年ぶんは予措を経た在庫が担うことになり、予措は周年出荷の設計を成り立たせている工程だといえる。地理的表示(GI)に登録された「徳島すだち」では、生産の方法として品種・栽培方法・貯蔵・出荷規格の4点が定められ、貯蔵については「収穫後、貯蔵する場合は、徳島県が推奨する貯蔵方法に基づき管理する」とされている。JA全農とくしまは、GIとして出荷する生産者に対し、各作型の出荷前に「栽培・貯蔵管理調査票」の提出を求めており、予措を含む貯蔵の扱いは産地の慣習であると同時に記録の対象でもある。予措の日数・場所・温湿度の条件は、品目や産地、その年の天候によって異なる。
事前着手届出制度
ADVANCE COMMENCEMENT NOTIFICATION
補助金は交付決定後に事業へ着手するのが原則であるところ、事業の必要性・緊急性に鑑み、事前着手届出書を提出して受理通知を受けた場合には、受理通知の発出日以降かつ当該年度の政府当初予算が成立した日以降に発生した経費についても補助対象経費として認められる場合がある仕組み。国の補助事業では、交付決定通知の前に行った発注・契約・支出(発注先への内示を含む)は補助対象にならない。年度前半に交付決定が出る事業では、この原則のままだと繁忙期に間に合わせたい工事や季節の決まった実証運行に着手できないことがあり、その時間差を埋めるための例外として置かれている。ただし届出が受理されても計画の採択や補助金の交付を約束するものではなく、不採択となった場合は支出した費用が全額自己負担になる。受理日より前に発注等を行った経費は対象外で、受理日以降であっても交付申請時の確認で対象外と判断される場合があり、入札や複数見積といった補助金のルールに沿った手続きを経ていない経費も認められない。公募では通常の申請より早い締切が別に設定されるのが一般的である。観光庁の令和8年度「オーバーツーリズムの未然防止・抑制をはじめとする観光地の面的受入環境整備促進事業」の二次公募では、計画申請の締切が令和8年7月17日12時、事前着手届出制度を活用する場合の書類提出締切は同年7月8日12時とされ、様式1・様式2は暫定版での提出が認められる一方、届出を出した場合でも計画申請の締切までに確定版を提出して申請を完了させる必要があるとされていた。受理の可否は事務局が決定し、受理通知書が送付される。制度の呼び方・締切・対象経費の範囲は事業ごとに異なるため、活用にあたっては当該事業の公募要領と交付規程で確認する必要がある。
キャッシュレス決済ポイント還元事業
CASHLESS POINT REBATE PROGRAM
自治体が地域内の消費喚起のために期間を区切って実施する、コード決済等での支払いに対してポイントを還元する事業。自治体が主催し、決済事業者は業務委託を受けて運営に協力する形が一般的である。PayPay株式会社は2020年7月に「あなたのまちを応援プロジェクト」として自治体との連携を始めて以降、約500自治体で延べ1,100を超えるキャンペーンを実施したとしており、同社の公表資料には「キャンペーンなどの施策は、各地方自治体が主催する取り組みであり、PayPay株式会社は、各地方自治体等より業務委託を受けて運営に協力しております」と注記されている。したがって還元率・付与上限・対象店舗の線引きといった設計は自治体側が決めるものである。告知で目立つのは還元率だが、実際に手元へ戻る額を決めるのは1回あたりと期間あたりの付与上限のほうで、還元率で割り戻すと「いくらまでの支払いが満額の対象になるか」が出る。2026年8月以降に始まるものとして公表された7件では、同じ最大20%でも1回の上限が鹿児島県枕崎市6,000ポイント(1回3万円の支払いに相当)から秋田県由利本荘市の一般店1,000ポイント(同5,000円)まで6倍の開きがあった。対象店舗の絞り方にも設計が出る。由利本荘市は一般店を最大20%、大型店を最大5%と分け、期間の上限は両者を合算する形にしている。埼玉県朝霞市は対象を市内の中規模・小規模の加盟店に限定した。いずれも対象は自治体と決済事業者が指定した加盟店に限られるため、加盟していない店は対象外となる。効果検証の公表状況は自治体によって差があり、東京都練馬区のように参加店舗へのアンケートを含む調査報告書を各回について公開している例がある。実施回数が第5弾・第6弾と積み上がっている自治体もあり、単発の緊急措置として始まった枠組みが繰り返し使われる状態になっている。
CAIO(最高AI責任者)
CHIEF AI OFFICER
組織のなかでAIをどう使うか、どこまで使わないかを決め、そこで生じるリスクの管理について最終的に判断する責任者。Chief AI Officer の略。自治体では、総務省の「自治体におけるAIの利用に関するワーキンググループ」が令和7年7月の報告書で、AIの利活用とリスク管理における責任者の明確化が必要だとして、国と同様に自治体にもCAIOの設置が考えられると記したのが出発点である。専門的な知見から補佐する役職としてCAIO補佐官が置かれ、報告書は補佐官について共同設置での確保等も挙げている。福島県磐梯町が2025年9月1日付で全国の自治体で初めて設置したと公表し、CAIOは町のCDOが兼任、補佐官は職員等から複数選任するとしている。宮崎県都城市は2025年9月に池田宜永市長がCAIOに就任し、補佐官には民間企業の生成AI開発責任者を任用したと公表。福岡県直方市は2026年5月1日付でCAIOを新設し、同年5月18日に補佐官の委嘱状交付式を行った。責任者の席は首長かCDOが兼ねる形でほぼ揃う一方、補佐役は庁内選任と外部委嘱に分かれている。総務省は令和8年7月、自治体DX推進参考事例集を改訂し、CAIO・CAIO補佐の設置等の体制整備に関するページを追加した。役職を置くこと自体に大きな予算は要らないため、実際に何が変わったかは、AI活用に関する規程やガイドラインの整備・改正、職員研修、調達や利用の申請経路の一本化といった後続の動きで確かめられる。都城市は設置とあわせて、令和5年制定の「生成AI活用規程」を生成AIに限定しない「AI活用規程」へ改正している。
棒受網
BOUKEAMI
サンマが光に集まる習性を利用し、集魚灯で船べりに誘導したうえで、水中に張った網ですくい上げる漁法。日本のサンマ漁獲量の95%以上は、大臣許可漁業である北太平洋さんま漁業のもとでこの漁法によって漁獲されている。日本のサンマ棒受網漁業は1950年代に急速に発展して漁獲量が急増し、1980年代後半以降はおおむね20万トンから30万トンの範囲で比較的安定して推移してきた。減少に転じたのは2010年以降で、2022年の漁獲量1.8万トンは、棒受網漁業が普及した1960年代以降でもっとも低い値である。2025年は6.5万トンまで戻り、この年は全漁業国・地域の中で日本の漁獲量が最多(39%)となった。漁期は8月から12月。漁場は8月に千島列島から道東海域で形成された後、日本列島東岸を南に移動し、10月には三陸海域、11月中旬から12月には常磐海域まで達する。サンマは親潮という冷水の南への張り出しに沿って南下するため、親潮が道東沿岸に発達する年は漁場が沿岸に形成され、沖合を中心に発達する年は漁場も沖合に形成されて、排他的経済水域の外の公海まで広がることがある。2010年以降は再び沖合の親潮に沿って漁場が形成されるようになった。北太平洋のサンマは高度回遊性魚類として北太平洋漁業委員会(NPFC)による資源管理の対象で、公海の漁獲可能量(TAC)は2019年の合意時点で33万トンだったが、その後の年次会合で繰り返し削減され、2026年は11.54万トンと定められている。2025年時点では日本のほか、ロシア、台湾、韓国、中国、バヌアツがサンマを漁獲し、このうち台湾・中国・韓国・バヌアツは公海のみで操業している。数値は水産研究・教育機構「2026年度 サンマ長期漁海況予報」の補足資料による。
連携促進団体
REGIONAL TRANSPORT COORDINATION BODY
改正地域交通法で創設。専門人材が足りない自治体に代わり、地域交通の連絡調整・企画立案・実装調整を担う団体を位置づける仕組み。
4号随契
4GOU-ZUIKEI
地方自治法施行令第167条の2第1項第4号にもとづき、新商品の生産や新役務の提供で新たな事業分野の開拓を図る者として自治体の認定を受けた相手と、入札を経ずに随意契約を結べる仕組み。平成16年の政省令改正で入った。実績の少ない製品やサービスは価格競争の入札に乗りにくいため、自治体が「新商品等」として認定することで契約の道をつくるという発想である。スタートアップ(創業10年未満の中小企業・小規模事業者)から調達する場合、自治体は事業者に新たな事業分野の開拓の実施に関する計画を提出させ、二人以上の学識経験者の意見を聴取したうえで認定を行う。ただし、すでに他の自治体で実施計画の認定が行われている新商品等については意見聴取は不要とされている。2026年8月4日、総務省と経済産業省は連名で、経済産業省のJ-Startupプログラム採択企業についても意見聴取が不要である旨を各自治体へ通知した。J-Startupの選定が二人以上の学識経験者の意見を聴いて行われており、認定手続きと同等の効果が得られるという理由づけである。総務省が全1,788団体(都道府県47・指定都市20・市区町村1,721)を対象に令和5年4月1日から令和7年7月18日までの実績を調べた結果では、契約が「ある」と答えたのは30団体(2%)で、都道府県10団体(21%)、指定都市9団体(45%)、市区町村11団体(1%)だった。契約実績の総数は191件、物品の買い入れまたは借り入れが133件(70%)、役務の提供を受ける契約が58件(30%)、うちスタートアップからの調達は80件(42%)。公表資料には、横展開を希望すると回答された調達事例31件が調達担当部署の連絡先つきで掲載されている。日本成長戦略(令和8年7月21日閣議決定)は、この実態調査を毎年度定期的に実施するとしている。実務では、相模原市のトライアル発注認定制度や宮崎県のトライアル購入事業者認定制度のように、自治体が独自に持つ認定の仕組みと組み合わせて使われる例が多い。
特定地域づくり事業協同組合
TOKUTEI-CHIIKI-DUKURI-KUMIAI
人口が急減している地域で、地域の事業者が集まって働き手を通年雇用し、繁忙期のずれる複数の事業者へ派遣する組合。人口急減地域特定地域づくり推進法(令和元年12月4日公布、令和2年6月4日施行)にもとづく制度で、都道府県知事の認定を受けて労働者派遣事業を行い、運営費の2分の1の範囲内で公費支援を受けられる。夏は宿、秋は農作業、冬は加工場、というように季節ごとの仕事をつなぐ働き方を制度は「マルチワーカー」と呼ぶ。地方の一次産業や観光業は仕事が季節に集中するため通年の雇用を出しにくく、働き手からは1年分の収入にならないという理由で敬遠されがちだった。組合が雇用の受け皿になることで、事業者は繁忙期だけ人手を確保でき、働き手は通年雇用と安定した収入を得られるという設計になっている。移住施策と組み合わせ、仕事と住まいをセットで提示する自治体もある。総務省の認定一覧によれば、2026年7月1日時点の認定は146組合・149市町村。前年12月1日時点の悉皆調査では、活用意向のある市町村が188、検討中が242、意向なしが1,288(対象1,718市町村)だった。数の伸びとは別に、1組合あたりの規模は小さいままである。総務省が令和7年3月にまとめた調査研究事業の報告書(当時の認定100組合のうち83組合が回答)によると、派遣職員数の平均は約4人、組合員は6〜10者が最多、事務局の職員数は1人が53.0%、2人が28.9%だった。事務局の業務量が多い仕事は経理事務・派遣契約書類の手続き・勤怠管理の順で、いずれも派遣職員や派遣先が増えるほど比例して重くなる。派遣を増やすと事業収入が増えて収支は安定に向かう一方、同じ動きが事務局の負担を押し上げる構造があり、報告書は経理や給与計算の外部委託、タブレットやチャットツールの活用を対応策に挙げている。収支については、運営費の2分の1が公費で支えられることを踏まえ、事業収入の2倍程度の水準に事業経費を抑えられればバランスすると整理されている。
町流し
MACHINAGASHI
踊り手と地方(じかた)が列をなし、町の通りを進みながら唄い踊る形式。観客が席に着いて待つのではなく、行列のほうが移動してくる。越中八尾のおわら風の盆では11の旧町の支部がそれぞれの通りで行い、舞台の上ではなく道そのものが会場になる。会場が道であるため、まちの形がそのまま演出として働く。おわら風の盆行事運営委員会の各町紹介によれば、諏訪町は東新町へ続くゆるやかな坂にぼんぼりが並び、道の両脇を流れる用水の水音と狭い家並みにおわらの音曲が反響する。上新町は旧町の中で一番道幅が広いため、比較的容易に町流しを楽しめるとされる。福島は11支部の中で最大のおわら人口を持ち、大人数で広い通りを流す。「どの町で見るか」は「どの道で見るか」とほぼ同義になる。屋外である以上、天候の影響は直接受け、雨天では町流しと輪踊りは中断する。富山市八尾曳山展示館ホールの競演会が屋内ステージとして案内されているのは、この不確実性を避けたい人のための選択肢という位置づけである(1席4,000円・自由席・各回350席)。各町の町流しの時刻は町ごとに定められ公式サイトからPDFで公開されるが、運営委員会は「天候や出演者の体調管理等の配慮により、変更の可能性もございます」と明記しており、分単位の計画は成り立たない。なお輪になって踊る「輪踊り」は町流しとは別の形式で、上新町では22時から始まる大輪踊りに観光客も入れると案内されている。踊りそのものは11支部で基本的に共通だが、支部によって唄や踊りに古い特徴が残っている場合がある。
追熟
POST-HARVEST RIPENING
収穫後の果実が時間の経過とともに食感や香りなどを変化させ、完熟の状態へ近づいていくこと。桃・洋なし・キウイ・バナナ・メロンなどが対象で、収穫すればそこで品質が決まる果実(ぶどう・柑橘など)とは扱いが分かれる。桃の場合、完熟果は輸送中に傷みやすいため完熟する少し前の状態で収穫・出荷されることが多く、店で買った時点ではまだ果肉が硬いことがある。ここで誤解されやすいのは「置いておけば甘くなる」という部分である。JAフルーツ山梨は、追熟させたほうが甘く感じるようになるものの糖度そのものが大きく上がるわけではなく、主に変わるのは果肉のやわらかさと果汁量だと説明している(2026年7月27日)。追熟に必要な期間の目安は収穫後1〜5日だが、購入時点の熟度・品種・収穫時期で変わり、夏の終わりに出回る晩生種は食べ頃まで時間がかかる場合がある。追熟の進行を外から見分けるのは難しい。農研機構の報告によると、果実の地色を決めるクロロフィルは未熟な果実に多く含まれ、収穫適期に近づくにつれて急速に減り、消費者の手元に届く段階ではほとんど含有量に変化が見られないことが多い。このためクロロフィル量は樹上での未熟・適熟判定には適するが、収穫後の追熟期間における食べ頃評価には適さないとされる。代わりに指標として提案されたのは、果肉の軟化(細胞壁のペクチンの加水分解)に伴って増える水溶性ペクチンで、960nmと810nmの吸光度差を用いる非破壊指標が示されている。同報告は「糖度が同等であっても未熟な硬い果実と,完熟した柔らかい果実では食味が大きく異なる」とも書いており、食べ頃は糖度計の外側で決まることになる。家庭での扱いは常温が基本で、直射日光とエアコンの風を避け、1個ずつ紙で包んで重ねずに置く。冷蔵庫に入れると追熟は遅くなり、長く入れると香りや食感が落ちるとされるため、冷やすのは食べる1〜2時間前だけが目安。食べ頃のサインは、お尻の緑が抜けてクリーム色になること、最後に熟すヘタ周りがやわらかくなること、鼻を近づけなくても香りが漂うこと。ただし、まどか・なつっこ・おどろきのように熟しても果肉がしっかりしている品種があり、硬いことが必ずしも未熟を意味しない。日数・方法は品種・収穫時期・保存環境によって異なる。
罹災証明書
DISASTER VICTIM CERTIFICATE
災害対策基本法第90条の2にもとづき、被災者の申請を受けて市町村長が住家その他の被害の程度を証明する書面。「り災証明書」と表記する自治体もある。条文は、申請があったときは市町村長が遅滞なく被害の状況を調査して交付しなければならないと定めるが、「遅滞なく」が何日以内を指すかを決めた法令や指針はない。実務では住家の被害認定調査に人手と日数がかかるため、大規模災害では受付開始から交付まで時間が空く。国は市町村に対し、交付に必要な業務の実施体制を平常時から整えておくよう求めており、調査の速度を決めるのは発災後の頑張りより事前の準備という構図になっている。様式は令和2年3月の内閣府通知で統一化が図られた。この一枚を起点にする手続きは多い。被災者生活再建支援金の給付、義援金の配分、税・保険料・公共料金の減免や猶予、融資、応急仮設住宅の入居判断などの適用を判断する材料として幅広く使われる。申請は市区町村の窓口で受け付けるほか、マイナンバーカードを使ってマイナポータルから出せる場合があるが、オンライン申請に対応しているかどうかは自治体ごとに異なり、事前に電子申請の設定を済ませてあった自治体でしか使えない。令和8年熊本地震では、2026年7月29日時点で熊本県内16自治体がマイナポータルからの申請に対応していた(県内の市町村は45)。申請時には被災状況が分かる写真(できる限り撮影日時の分かるもの)などを求められるのが一般的。なお罹災証明書は住家の被害を対象とするもので、事業所や動産、住家以外の被害については「被災届出証明書」「罹災届出証明書」など別の名称の書面を用意している自治体が多く、名称も要件も自治体ごとに異なる。
社会増減
NET MIGRATION
転入者数から転出者数を差し引いた人口の増減。人口の増減は原因の異なる2つの流れに分解でき、出生者数と死亡者数の差である自然増減と、転入と転出の差であるこの社会増減が、総務省の住民基本台帳に基づく人口調査では分けて集計される。市区町村ごとの数値が毎年7月末に公表される。分けて見る実益は打ち手の側にある。同じ「1年で300人減」でも、内訳が自然減280人・社会減20人の団体と、自然減50人・社会減250人の団体では意味がまったく違う。前者は年齢構成の帰結で、移住相談の窓口を厚くしても短期では数字が動きにくい。後者は転出が主因なので、住まい・就業・通学のどこで人が出ているのかを先に確かめる余地がある。移住施策の成果を検証するときに社会増減だけを取り出すのは、自然減の分まで施策の失敗として背負い込まないための作法でもある。逆に、自然増減に助けられて横ばいに見えているだけの年もある。日本人住民と外国人住民でも傾向が大きく分かれる。令和8年1月1日現在の調査では、日本人住民が社会増となった都道府県は東京都・大阪府・神奈川県・千葉県・埼玉県・福岡県・愛知県の7団体にとどまった一方、外国人住民は47都道府県すべてで社会増だった。総計の欄だけを追うと、日本人住民の社会減が外国人住民の社会増で埋められ、横ばいに見える団体が生じる。なお住民基本台帳の社会増減には、転入・転出の届出のほか職権記載や職権消除といった手続きによる増減も含まれる。国勢調査の人口移動とは集計の考え方が異なるため、両者の数値をそのまま突き合わせないほうがよい。
担い手活動
NINAITE-KATSUDO
ふるさと住民登録制度で自治体が指定する、地域課題の解決に資する活動。ボランティアの一般名ではなく制度上の用語で、自治体が「これは担い手活動だ」と指定して初めてその扱いになり、参加実績はシステム上に記録される。記録された回数が年3回以上に達し、マイナンバーカードによる本人確認を済ませた人が、ベーシック登録からプレミアム登録へ移ることができる(プレミアムは3地域まで)。総務省のガイドライン(Ver.1.0・2026年3月27日)が年3回に数える活動として想定しているのは3系統で、自治体が指定するプロジェクトへの参加(イベントの企画運営、農業ボランティア、清掃活動、雪下ろし、草刈りなど)、自治体が指定する副業の実施(地域活性化起業人の副業型・シニア型、ふるさとワーキングホリデー)、公共的団体での活動(自治会、NPO、まちづくり団体、消防団などに所属して事務や集会に参画するなど)。首都圏から遠い地域や離島など何度も訪れるハードルが高い地域に配慮し、連続する3日間の活動を3回分として取り扱うことも可能とされている。モデル事業28団体が検討中の具体例(アイディア段階を含む)には、お城のすす払い、温泉掃除(掃除後に一番風呂に入れる)、トキの保全を目的とした草刈り、観光名所の鯉の引越し、自治会のお月見会のためのわら縛りの手伝い、雪中酒の掘り出し・出荷、高校生の探究活動のアドバイザー・メンターなどが挙がっている(2026年7月17日資料)。同じ資料は、担当者が一から新たな活動を企画するだけでなく、関係部署や関係団体の既存の取組・困りごとを関係人口が関われる機会として捉え直す方向を示している。読むときに分けておきたいのは、活動の指定と、それを回す体制のほう。募集・受け入れ・実績の認定は自治体の事務として発生し、負担軽減策として挙がる「ふるさと住民登録コーディネーター」の設置意向を示しているモデル団体は2026年7月時点で約3割、約7割は検討中とされる。指定の基準・対象・運用は今後の実証を経て変わりうる。
護摩木
GOMAGI
祈願の言葉や名前を書いて奉納し、火にくべる木片。持ち帰るお守りとは違い、書いた木が燃えるところまでが一連の行為にあたる。京都五山送り火では五山それぞれに受付所が設けられ、納められた護摩木は当日そのまま点火の資材として山上へ運ばれる。京都市観光協会の説明によれば、大文字では護摩木に自分の名前と病名を書いて火床の割木の上に載せて焚くとその病が癒えるという信仰が従来から伝わり、消炭を持ち帰って粉末にして服すると持病が癒えるとも言われてきた。点火前には先祖の霊や生存する人の無事息災が護摩木に記される。当日は午後7時から山上の弘法大師堂で灯明がともされ、大文字寺(浄土院)住職および会員らによる般若心経ののち、その灯明を親火に移して合図とともに一斉に点火される。受付の場所と期間は山ごとに異なり、年ごとに公表される。2026年は船形(西方寺駐車場)が8月2日から、鳥居形(右京区嵯峨鳥居本小坂町・八体地蔵付近)が8月13日から、大文字(銀閣寺奥八神社境内保存会集会所前)が8月14日から、妙法(地下鉄「松ヶ崎」駅1番出入口の西隣)と左大文字(金閣寺門前)が8月15日から、いずれも16日の日中まで受け付けると案内されている。ただし公式の告知はいずれも「日にち、時間はあくまでも予定です。なくなれば早く終了する場合もあります」と但し書きを添えており、遠方から当てにして向かう性質のものではない。志納の額は公式ページには記載がない。訪ねる前に主催者の公表情報で確認すること。
利き鮎
KIKI-AYU
鮎の塩焼きを、獲れた河川の名前を伏せた状態で食べ比べ、評価する方式。高知県友釣連盟が主催する「清流めぐり利き鮎会」の名の由来で、名前を伏せて中身だけで判断するという点は日本酒の利き酒や茶の利き茶と同じ考え方にあたる。同会は全国各地の清流が育んだ鮎の塩焼きを、味・見た目・香りなどの基準で食べ比べ、グランプリを決めるイベントで、第26回は2025年9月19日に高知市のホテルで開かれ、21都道府県の57河川から計約2,290匹が集まった。アユ漁の関係者と一般参加者ら約280人が河川名を伏せられた状態で審査し、配られた審査用紙に3段階で評価を記入する。審査は姿・香り・わた・身・総合の5つの要素に対して「優・良・可」の3段階で行われるとされ、過去の大会を報じた高知新聞の見出しも「姿・香り・身・わた吟味」と、このうち4つを並べている。5項目のうち「わた」は内臓のことで、鮎はある程度成長すると川の石や岩に付着した珪藻類・藍藻類を主食にするため、腹の中身はその川の石にあったものに近くなる。石の表面をこそげ取った跡は紡錘形の食べ痕として岩に残る。選抜には順序があり、各河川の鮎はまず一般参加者の各テーブルで審査され、そこで選出された鮎は準グランプリ以上が確定、その後に最終審査員が再度審査してグランプリが決まる。この方式で特徴的なのは、賞が出品者ではなく河川に与えられる点である。歴代のグランプリ河川には和良川(岐阜・4度)、宇佐川(山口)、安田川(高知)、朱太川(北海道)、千種川と揖保川(兵庫)、雫石川(岩手)、神通川(富山)、物部川(高知)、長良川(岐阜)、振草川(愛知)などがあり、北海道から山口まで分布している。第26回のグランプリは岐阜県飛騨市の高原川で、出品したのは同市の「もんじろう商店」だった。ただし実際に出品して焼くのは店や漁協なので、同じ川の鮎でも焼き手が変われば皿は変わる。開催日・参加河川数・審査方法・料金は回によって異なり、主催者の発表で変更されることがある。審査5項目と歴代グランプリ河川の一覧はWikipediaの記載にもとづく。
指定暑熱避難施設
COOLING SHELTER
気候変動適応法第21条にもとづき市町村長が指定する、暑さをしのぐために開放される施設。一般名称は「クーリングシェルター」で、環境省がこの呼び名を掲げているため自治体の告知もそちらで出ることが多い。2023年の法改正で新設され、令和6年4月1日に施行された。要件は環境省の手引きが示す3点で、(1)適当な冷房設備を有すること、(2)当該都道府県に熱中症特別警戒情報が発表された場合に住民その他の者へ開放が可能であること、(3)滞在のために供すべき部分について必要かつ適切な空間を確保すること。専用の建物を建てる制度ではなく、いま冷房が入っている部屋を「その日は開ける」と約束させる制度と読むほうが実態に近い。指定できるのは市町村(特別区を含む)で、対象は公民館・図書館・市役所庁舎に限らず、ショッピングセンター、ドラッグストア、郵便局といった民間施設も自治体との調整のうえで指定されている。そのため自治体が公表する一覧には、施設ごとの開館日・時間帯・受入可能人数が並ぶ。読むうえで要注意なのは開放が起動する条件で、開くのは熱中症特別警戒情報(熱中症特別警戒アラート)が発表されたときに限られる。この情報は都道府県内の全ての暑さ指数情報提供地点で翌日の日最高WBGTが35以上と予測された場合に前日14時頃に発表され、もう一段低い熱中症警戒アラートでは開放義務は生じない。指定済みの市区町村は1,255(2026年7月17日現在)ある一方、特別警戒情報は令和6年4月の運用開始から発表実績がない。国は令和8年度から、判定の際に参照しない情報提供地点を気候変動適応法施行規則の別表で定めた。なお環境省は「自宅にエアコンがある場合等、涼しい環境が確保できる際には、クーリングシェルターへの移動は必須ではありません」としており、制度は自助を原則に、自助が難しい人への公助として設計されている。法にもとづく指定はしていないが暑さをしのぐ施設を用意している自治体を含めると1,405市区町村(同日現在)。
横展開
YOKOTENKAI
ある自治体で成果の出た取組を、他の自治体が自分のところに移して実施すること。国や都道府県が事例集・表彰制度を設けるときの目的として掲げられる語で、上下関係のある「普及」ではなく、同じ立場の団体どうしで移し替えるという含みがある。愛媛県が隔年で開く「行革甲子園」は、この考え方を審査そのものに組み込んでいる。募集要項が示す評価のポイントは「創(そう)=創意工夫あふれる取組か、先進性・独創性があるか」「効(こう)=費用対効果の高い取組か」「種(しゅ)=他にアイデアの種を提供する取組か(他の自治体に広がる取組か)」の3つで、3つのうち「種」だけが応募団体の外側を見ている。要項は大会の狙いを「自らの取組を全国に横展開し、また、全国の優良事例を自らの取組に活用すること」とも書き、「賞を競うことが目的ではなく」と明記している。注意が要るのは、横展開で共有されやすいのが着想のほうだという点である。受け取る側が判断に使うのは、導入までにかかった期間、費用が誰にいくら発生するか、動かすのに何人必要かといった実施条件で、これらは発表資料や表彰の記録には書かれないことが多い。行革甲子園2024の公開資料では、新潟県湯沢町の「導入決定から契約、スタートまで3か月程度でできました」、山形県山形市の「技術的な面では、どの消防OAメーカーでも連携は可能ですが、現時点では全てのメーカーで費用が発生します」といった条件面の説明が、参加者からの質問への回答の抜粋として公開されている。もうひとつ、横展開が実際に起きたかどうかは追跡の仕組みがなければ確かめられない。愛媛県は募集要項の参考欄で「優良事例の波及効果が認められています」と記しているが、どの事例がどこへ何件広がったかを一覧にした公表資料は確認できていない。事例が共有されたことと、他所で再現されたこととは分けて読む必要がある。
電波オフ
DENPA OFF
電波望遠鏡の近くで携帯電話・スマートフォン・Wi-Fiなどの電源を切ること。マナーの話ではなく観測の条件の話である。電波望遠鏡が受け取ろうとしているのは天体から届く非常に弱い電波で、すぐ近くで人間の機器が電波を出せばその分だけ観測に混ざる。国立天文台野辺山は見学者への案内で「アンテナの近くでは、電波オフをお願いしています(携帯電話、スマートフォン、wi-fiなど)」と明記し、別の案内では「宇宙からの非常に微弱な電波を観測しております。観測に差し支えるため来所の方には、携帯電話、無線LAN機能付きパソコンの使用を制限しております」としている。訪ねる側からするとこれは持ち物と行程の前提が変わるという意味になる。地図アプリで現地を歩き回る、着いてから調べる、待ち時間に連絡を取る、といった動き方が想定できない区間があるということなので、行き方・帰りの列車の時刻・見学コースの順路は通信が使える場所で先に確認しておくのが確実である。同観測所はあわせて構内でのドローン使用を禁止しており、理由として電波における観測環境の維持と見学者の安全を挙げている。場内は禁煙、ペットは入場できるが展示棟には入れない。撮影は見学撮影・取材撮影・商用撮影の3つに分かれ、種類によって必要な手続きが異なる。野辺山高原が観測地に選ばれた理由にも同じ発想があり、標高1,350mで水蒸気量が少なく、まわりを山に囲まれた平坦な地形で、寒冷地でありながら雪が少ないことが条件として挙げられている。静かな電波環境は地形と気候と、そこを訪れる人の協力で成り立っている。見学そのものは毎日8:30〜17:00・入場無料・予約不要で所要は約1時間が目安(12月29日〜1月3日は休業、気象警報が出ている場合は中止)。ルールは更新されることがあるため、出かける前に公式ページを一度見ておくのが確実。
LPWA
LOW POWER WIDE AREA
消費電力を抑えたまま電波を広い範囲へ届かせることを狙った無線通信方式の総称。ひとつの規格の名前ではない。通信の速度と容量は小さく、水位・積雪深・開閉の有無・電池残量といった短い数値を少量ずつ長く送り続ける用途に向く。写真や音声は運べないかわりに、端末を電池で長く動かせること、基地局から遠くまで届くことを取る設計で、電源も回線も引きにくい山あいの施設・川べり・農地で「確かめに行く回数」を減らすために使われる。大きく2種類に分かれる。ひとつは免許を要しない周波数帯を使う方式で、日本では920MHz帯(サブギガ帯)が代表的、LoRaWANやELTRESがこれにあたる。基地局を自分たちで立てられるため通信事業者の電波が届きにくい場所でも構築でき、月々の通信料をかけない設計にもできるが、基地局と設置場所の維持は使う側の仕事になる。もうひとつは携帯電話網を使う方式で、LTE-MやNB-IoTがこれ。既存の基地局に乗るため自前設備は少ないが、回線ごとの利用料が継続する。地域BWA(2.5GHz帯の一部を地域の公共サービス等に割り当てる無線システム)とは別の枠組みなので混同しないほうがよい。総務省の令和8年度「地域社会DX推進パッケージ事業(補助事業)」で一次選定された9件のうち、事業名にLPWAを明記していたのは舞鶴市(土木インフラ監視)と京丹波町(農林業DXと住民の見守りネットワーク)の2件で、大野市は農業集落排水施設の監視にLoRa無線を挙げている。導入時に見落とされやすいのは電波が届くかどうかより続けられるかどうかで、整備費に補助が付いても通信料・センサーの電池交換・故障時の駆けつけは日常の経費として残る。規格の呼び名・利用できる周波数・料金体系は事業者と時期によって異なり、免許の要否は電波法上の扱いに従うため、導入時は最新情報での確認が必要。
ブランチング
BLANCHING
冷凍や乾燥の前に野菜を沸騰水などで短時間加熱し、酵素の働きを止める下処理。兵庫県立農林水産技術総合センターの報告では「酵素の働きを止めるために沸騰水中で茹でて加熱処理すること」と説明され、適切に行うことで解凍後の変色防止や食感・風味の保持に効果があるとされる。収穫された野菜は切り取られたあとも呼吸などの生命活動を続け、酵素はその活動を担う一方で変色や風味の変化も進める。冷凍しても酵素の働きは完全には止まらないため、凍らせる前に一度加熱してその働きを断つ、という順序になる。市販の冷凍野菜が長く色を保っているのはこの工程が入っているためである。食べるために茹でる工程ではないので必要な時間も別に決まり、一般的な目安は生野菜を茹でるのに必要な時間の70〜80%程度とされる。ただし最終的な硬さは解凍のしかたに左右されるため、加熱時間だけを固定すると狙いから外れる。枝豆での検討例では、凍った枝豆を沸騰水中で2分間加熱する急速解凍を前提にした場合、好ましい硬さ(破断荷重3N〜5Nの範囲)になるブランチング時間は5分間だったと報告されている。この試験は兵庫県が育成した黒大豆枝豆を対象としたもので、品種や解凍条件が変われば適切な時間も変わる。枝豆やそら豆のように収穫後の品質低下が速い野菜は、食べきれない分を生のまま冷凍するより先に加熱してから凍らせるほうが色と食感を保ちやすいとされ、逆に食べるときの加熱は短くて足りる。
遠隔点呼
ENKAKU TENKO
運行の前後に行う点呼を、対面ではなくカメラ・機器・システムを介して離れた場所から行う方法。点呼はドライバーの体調・疲労・飲酒の有無などを確認して記録に残す手続きで、人を乗せて走る事業では省けない。厄介なのは、この費用が台数に比例しないことである。1台のために点呼者を置いても5台のために置いても、朝と夕にその場にいる人が要るという条件は変わらない。車が1桁の地域交通では、1台あたりの管理コストがそのぶん重くのしかかる。遠隔点呼が認められると点呼者は車庫にいなくてよくなり、同じ人が離れた複数の拠点をまとめて見ることが理屈のうえでは可能になる。自治体の共同運行管理が成り立つ土台はここにあり、静岡県が令和8年度に発注した公共ライドシェア等共同運行管理業務の仕様書も「遠隔でのドライバー管理を行い複数の市町で共同利用できる仕組みを構築する」ことを目的に挙げている。ただし遠隔点呼として認められる要件(使用機器・なりすまし防止・記録の保存方法など)は運送の形態や制度区分によって異なり、改定もされるため、実施の可否と条件は所管の運輸支局や国土交通省の告示等で確認する必要がある。
交通空白
TRANSPORT GAP AREA
日常生活や観光に必要な移動の足がない、または利用しづらい地域を指す国土交通省の用語。2024年7月に設置された「交通空白」解消本部が、2025年から全国の市区町村を対象にリストアップ調査を続けている。この言葉のわかりにくさは、駅やバス停からの距離で機械的に線を引かない点にある。調査が示す考え方は「誰もがアクセスできる移動の足がない又は利用しづらいなど地域交通に係るお困りごとを抱える地域」で、「必ずしも、地理的、空間的な『交通空白』に限らない」と明記されている。鉄道駅から500m圏内でも列車の本数が極端に少なく通院や通学に使えなければ該当し、バス停から300m圏内でも坂が多くタクシーの配車も待たされる団地なら該当する。前日までの予約が必須で朝夕に配車されないオンデマンド交通のエリアも挙げられる。数え方がこうであるため、地区数の増減は課題の深刻さより把握の精度を映す。2026年の調査では対応が必要な「交通空白」地区が2,740地区(前年比683地区増)となったが、増加分にはバス路線の減便・廃止による新規発生と、市区町村が地域公共交通計画の策定・見直しで域内を精査した結果はじめて把握された分の両方が含まれる。国土交通省自身が「リストアップした地区数が多い市区町村=地域交通の取組が遅れている市区町村」と捉えるべきでないと注意を添えている。住民の生活交通を指す「地域の足」と、観光客の二次交通を指す「観光の足」を分けて数えるのも特徴。いま空白ではないが放置すれば空白化する地域は「要モニタリング地区」として別に集計される。
公共ライドシェア
PUBLIC RIDESHARE
自治体やNPOなどが実施主体となり、地域の自家用車と一般ドライバーで住民や観光客を運ぶ仕組み。タクシー事業者が運送主体となる「日本版ライドシェア」(自家用車活用事業)とは別枠で、担い手と想定される場面が異なる。実施主体は自治体やNPOなどに限られてきたが、国土交通省の取組方針2026は一部事務組合・広域連合・都道府県を追加する法令改正の方針を示している。
連絡バス(航路連絡バス)
RENRAKU BUS
鉄道駅とフェリーターミナルの間を、船の発着時刻に合わせて船会社が走らせる送迎バス。路線バスと違い時間帯を通して走る便ではなく、原則としてその会社の便の乗船客のための足で、多くは無料か一部区間のみ有料。長距離フェリーの港は貨物と大型車の出入りを前提に埋立地へ置かれることが多く、鉄道駅から離れているため、徒歩や公共交通で乗船する人にとってはこの一本が港へ届く唯一の線になる。新門司港(北九州市門司区)には最寄り駅も路線バスの乗り入れもなく、JR小倉駅・JR門司駅から各社が出す連絡バスが陸の足のすべてである。名門大洋フェリーは無料送迎バスをJR小倉駅発15時40分・18時40分の2便とし「接続便が休航・欠航の場合、バスは運行しません」と明記する。バスは船に従属していて単独では走らない。下船後はさらに時間が読みにくく、同社の案内では着岸から出発まで15〜20分程度、発車は「お客様の乗車が完了次第」。阪九フェリーの神戸側も「全てのお客様が下船完了確認次第バスが発車します」としたうえで、バスに荷物室がないため荷物が多いと乗り切れないことがあり、その場合は次のバスまで40〜60分待つことがあると書いている。運賃の切り替わり方にも癖があり、泉大津航路は泉大津フェリーのりばから南海泉大津駅までが無料でその先のJR和泉府中駅までが大人270円・小人140円、神戸航路は六甲ライナー アイランド北口駅までが無料で阪神御影駅・JR住吉駅・阪急御影駅までが大人230円・小人120円。ペットの同乗可否や車椅子利用の事前連絡など運行会社ごとの条件差も大きく、港名で検索すると別会社の便の時刻が出てくることがあるため、確認は自分が乗る船会社の公式ページで行うのが確実。時刻・料金・条件はいずれも変更される。
募集適正基準
BOSHU TEKISEI KIJUN
ふるさと納税の対象自治体として指定を受けるための条件のひとつで、寄付の募集に要する費用の総額を寄付額の5割以下に収めることを求めるルール。返礼品の調達費は別に3割以下と定められている。
空き家対策モデル事業
AKIYA TAISAKU MODEL JIGYO
NPOや民間事業者等の提案に国が直接支援を行い、成果の全国展開を図る国土交通省の公募事業。テーマは5つで、採択は評価委員会の評価を踏まえて決まる。
田んぼアート
TANBO ART
葉や穂の色が異なる複数の品種の稲を植え分けて、水田の面に絵をつくる取り組み。青森県田舎館村が発祥の地とされ、いまは全国各地で行われている。ふつうの絵と違うのは、正しく見える位置がひとつに固定されている点である。見る人は決まった展望台から斜め下を見るため、遠い側は縮んで見える。したがって平面図の上では遠い側を大きく、縦に引き伸ばして植えることになり、真上から見た田んぼの絵は絵として正しくない。道路の「とまれ」の文字が路面では細長く書かれているのと同じ理屈である。工程は「図面→遠近法→座標化→杭打ち作業」と説明され、遠近法で崩した図の輪郭を座標の集まりに置き換えて目印の杭を打ち、その杭を頼りに色の違う苗を植えていく。岩手県奥州市の例では、座標化と杭打ちで土地家屋調査士協会の協力を得たとされる。田植えの前に測量が入る点で、農作業と測量技術の合わせ技といえる。見ごろは稲の側の都合で決まり、田舎館村の案内では例年7月中旬〜8月中旬(稲が隙間なく生育し発色も良い時期)で、8月下旬以降は出穂や葉の変色で色あせていく。会期が10月まであっても、絵として最も揃っている期間は短い。規模の記録としては埼玉県行田市の約2.8ヘクタールが2015年に「世界最大の田んぼアート」としてギネス世界記録に認定されている。会期・開館時間・料金は年ごとに変わる。
プライドフィッシュ
PRIDE FISH
全国漁業協同組合連合会(JF全漁連)が運営する、各都道府県の漁師が選んだ自慢の魚を季節ごとに紹介する取り組み。都道府県別・季節別の魚に加え、レシピ、食べられる店・買える店の情報が掲載されている。特徴は、内容が産地側の言葉で書かれていることで、旬の月・漁法・漁協が自主的に決めている資源管理の取り決め・ブランド名の由来と商標登録の年など、消費者向けの紹介文には出てこない具体が載る。たとえば鳥取県の夏の魚として登録されている天然岩ガキ「夏輝」のページには、旬が6〜8月であることに加えて、漁期を6月1日から8月31日までに制限し大きさも殻高10cm以上または重量200g以上に制限していること、ブランドラベルは下殻が平らで殻長13cm以上のもの(全体の1割程度)に付くこと、生食のためノロウイルスと貝毒の検査を行っていることが明記されている。「旬」が味の話であると同時に、獲ってよい期間と大きさの取り決めでもあることが読み取れる。掲載情報は各地の漁協・関係団体から寄せられたもので更新のタイミングは魚や県によって異なり、漁期・基準・価格は見直されうるため、実際に買う場面では産地や販売元の最新の案内をあわせて確認するのが確実。
RAG(検索拡張生成)
RETRIEVAL-AUGMENTED GENERATION
生成AIのモデル自体は作り替えず、外部に置いた文書を検索して参照させたうえで回答を作らせる仕組み。質問が来ると指定の文書群から関係する箇所を探し、それを材料に渡してから回答させるため、学習されていない自分の役所の要綱や運用にも答えられ、参照箇所を示して職員が根拠にあたれる点が行政実務では大きい。モデルに追加学習させるファインチューニングと違い、参照先のファイルを差し替えれば内容が更新されるので、条例改正や様式変更が続く行政文書と相性がよいとされる。総務省の令和7年度調査(令和7年10月31日時点)では、生成AIをカスタマイズしている390件のうちRAGが329件で最多、API連携24件、ファインチューニング19件。カスタマイズ対象の業務知識はマニュアル・議会会議録・法令・FAQ集・計画の順に多い。ただし参照させる文書が整っていない業務では精度が上がらず、市販の書籍や有償の実務資料を読ませる場合は著作権者の許諾が必要になる。検索が的を外せば誤答も起こるため、根拠表示や法令検索との突き合わせを併せて設計するのが通例。
家計調査
KAKEI-CHOSA
総務省統計局が全国約9千世帯を対象に毎月実施している、家計の収入・支出・貯蓄・負債などに関する統計調査。品目別の支出金額が都道府県庁所在市・政令指定都市別に集計されるため、「◯◯の支出額が日本一のまち」という形で地域の食が話題になるときの出どころになることが多い。調査対象の世帯が家計簿に近い記録を付けて積み上げる仕組みのため、数字になるのは「買い物として記録されたもの」である。品目ごとに含む・含まないが定められており、たとえば「ぎょうざ」にはスーパー等の生餃子・焼餃子とテイクアウト専門店の持ち帰りが含まれる一方、餃子の冷凍食品と中華料理店等のテイクアウトは含まれず、店内で食べる分は別分類の「外食」で扱われる。消費量ではなく支出金額であることも読み違えやすい点。県庁所在市ごとの標本は大きくないため、統計局は品目別の市別ランキングを単年ではなく3年平均で公表している(報道や自治体発表では単年の順位が使われることが多い)。
地域未来戦略
CHIIKI-MIRAI SENRYAKU
2026年7月21日に閣議決定された、産業政策に重心を置く国の地方戦略。産業クラスターを3類型の計画(国主導の戦略産業クラスター計画/都道府県主導の地域産業クラスター計画/市町村・都道府県の地場産業成長プラン)で形成し、新設の『「強く豊かな日本」投資枠』も使い既存予算とは別枠で投資を進める。法的には、まち・ひと・しごと創生法第8条の総合戦略として策定された「地方創生に関する総合戦略」(2025年12月23日閣議決定)の変更で、計画期間は2030年度まで。地域産業クラスター計画と地場産業成長プランの要件には、KGI・KPIに加え「KPI未達時の撤退基準」の設定が明記された。推進体制は地域未来戦略本部(2025年11月11日設置)で、地方創生2.0を担った「新しい地方経済・生活環境創生本部」から掛け替えられ、交付金も「地域未来交付金」に改められている。
特定移行支援システム
TOKUTEI-IKO-SHIEN SYSTEM
自治体の基幹業務システム(住民記録・税・福祉など20業務)を国の標準仕様へ移す原則期限=令和7年度末(2026年3月末)までに移行できず、令和8年度以降の移行とならざるを得ないことが具体化したシステムの区分。2024年12月の関係省庁会議で導入が明確化された。国が積極的に支援する対象として位置づけられ、移行完了期限は主務省令でおおむね5年以内を想定して個別に設定される(期限が消えるのではなく引き直される)。該当は4つの事由で整理され、1=メインフレーム運用、2=パッケージでない個別開発、3=現行事業者が標準準拠システムを開発せず代替調達の見込みも立たない、4=事業者のリソースひっ迫による遅延の影響。令和7年7月末時点では3,770システム(全34,592システムの10.9%)・643団体で、うち3,345が事由4。以後、令和7年12月末時点で8,956システム(25.9%)・935団体、2026年6月30日公表で1万13システム(29.1%)・1015自治体と増えている。名前の似た「一部機能の経過措置」は別制度で、標準準拠システムへの移行自体は完了していることが前提の機能単位の猶予(遅くとも令和10年度末までに適合)。
風穴
FUKETSU
溶岩洞や崩れた岩塊のすきまから冷たい空気が吹き出す場所。夏でも数℃までしか上がらないものがあり、電気冷蔵庫のない時代には蚕の卵や種子の貯蔵庫として使われた。
土用干し
DOYOBOSHI
塩漬けにした梅を夏の土用のころに三日三晩ほど天日に干す、梅干しづくりの仕上げ工程。農林水産省の「農産物漬物の日本農林規格」では梅干は「梅漬けを干したもの」と定義されており、この工程を経てはじめて「梅干」と呼ばれる(干した後に糖類・食酢等へ漬け込んだものは「調味梅干」として区別される)。日中の日光には余分な水分を飛ばして保存性を高める働きと紫外線・熱による殺菌の働きがあり、夜は表面に浮いた塩の結晶を夜露が溶かして実に戻すため、皮と果肉がやわらかくなるとされる。夏の土用は立秋前の約18日間で、2026年は7月20日から8月6日。梅雨明け後で晴天が続きやすいことが、この時期に干す実際的な理由とされる。ただし「三日三晩」は梅の大きさ・天候・湿度で加減する目安であり、衛生面や雨を避けて夜は取り込む流儀も広く行われている。
移住支援金
IJU-SHIENKIN
東京23区の在住者・通勤者が地方へ移住し、就業や起業などの要件を満たした場合に、都道府県と市町村が共同で交付する国の地方創生移住支援事業の支援金。世帯100万円以内・単身60万円以内で、18歳未満の子を帯同する場合は1人につき最大100万円を加算。ただし「以内」「最大」であり、実際の額を設定するのは都道府県で、加算を30万円としている自治体もある。申請は転入後1年以内が共通条件だが、多くの自治体が年度内の事務処理の都合で独自の締切を置き、年度末には受付を止める。予算の範囲内での交付のため、要件を満たしていても枠が尽きれば受付が終了する。申請から3年未満で転出した場合などに返還を求められる制度があり、受給額は所得税法上「一時所得」として扱われる。
地域活性化起業人
CHIIKI-KASSEI-KIGYONIN
都市部の企業に在籍したまま地方自治体へ派遣され、専門知識やノウハウで地域活性化に取り組む人を指す総務省の制度。2025年度は1215人で初めて1000人を超えた。
共助版ライドシェア
MUTUAL-AID RIDESHARE
道路運送法上の許可・登録を要しない形で、地域の団体や施設が住民・観光客の移動を助け合いで支える取り組み。全国自動車移動連絡協議会(全自連)の事例紹介で使われる呼び方で、施設が持つ送迎車両の空き時間を回すなど、既存の資源をやりくりして運行する例が多い。自治体が主体となり道路運送法第78条第2号の「自家用有償旅客運送」の許可を得て運賃を収受する「公共ライドシェア」とは制度上の位置づけが異なる。
公営渡船
KOEI-TOSEN
自治体が運営し、川や運河で途切れた道をつなぐ渡し船。大阪市では1920年(大正9年)4月の旧道路法施行により、渡船が橋と同じ「道路の一部」と位置づけられて無料となった。乗れるのは歩行者と自転車で、対岸まではおおむね数分。ピークの昭和10年頃には31か所・69隻で年間の歩行者約5,752万人を運んだが、橋の整備や戦災、モータリゼーションで減り、令和6年度は8か所・15隻・約161万人。現在の8か所は天保山・甚兵衛・千歳・落合上・落合下・千本松・船町・木津川で、港湾部では橋桁の高い橋より平らな水面を渡る船のほうが歩行者・自転車に合理的なため、いまも通勤・通学の足として現役である。点検などによる臨時運休があり、運航情報は大阪市の渡船担当がXで発信している。
委託販売
ITAKU-HANBAI
農産物直売所や道の駅の直売コーナーで広く使われる販売方式。生産者が自分で値段を決めた商品の販売を店が代行し、売れた金額から手数料(15〜20%程度が相場とされ、店により10〜25%ほどの幅があるといわれる)を差し引いて生産者に支払う。商品の所有権と売れ残りのリスクは売れる瞬間まで生産者に残り、閉店までに売れ残った分は原則として生産者が引き取る。店が商品を買い取ってから売る「買い取り販売」と対になる言葉で、価格決定権が作り手にあること、畑から店頭まで中間の流通段階を挟まないことが特徴。直売所で同じ品目の値段がばらつくのも、値札に生産者名が入るのも、この仕組みの表れである。
宿泊税
ACCOMMODATION TAX
ホテル・旅館・民泊などの宿泊者に課す地方税。地方税法に基づき、使いみちを観光振興などに限定した「法定外目的税」として、総務大臣の同意を得て自治体が条例で新設する。徴収は宿泊施設が宿泊料金と一緒に預かって納める「特別徴収」が基本。2002年の東京都を皮切りに広がり、導入自治体は2025年末の17から2026年中に約50へ急増する見通し。2026年7月1日には熊本市・宮崎市で1人1泊200円の課税が始まった。税額は定額制と料金に応じた段階制・定率制があり、改定されうる。
甲斐絹
KAIKI
山梨県富士吉田を含む郡内(ぐんない)地方で織られてきた、先染めの薄手で光沢のある絹織物。先に糸を染めてから織り上げる「先染め」の技法でつくられ、無地でも玉虫のような深い光沢や繊細な柄が出せるのが特徴。郡内地方は平安時代の書物に甲斐国の布の記述が見えるほど古い織物の産地で、千年以上の歴史があるとされ、そのなかで江戸時代に評判を高めたのが甲斐絹である。羽織の裏地や傘地といった実用の場面を彩る布として全国に知られた。戦後は機を動かすほど売れる好況が「ガチャマン」と呼ばれ、富士吉田・本町通り周辺のしっかりした店構えはその時代の名残でもある。その後、安価な輸入織物の増加などで産地は打撃を受け機屋の廃業が続いたが、現在は各工場が自社ブランドの直販や工場見学を行い、秋には「ハタオリマチフェスティバル」も開かれる。甲斐絹そのものを日常で見る機会は減ったものの、技術や蓄積はネクタイ地・裏地・インテリア生地などの高密度な先染め織物に受け継がれている。
スマート農業技術活用促進法
SMART AGRICULTURAL TECHNOLOGY ACT
ロボット・AI・IoTなどのスマート農業技術の活用を後押しするため、2024年(令和6年)6月に成立し、同年10月1日に施行された法律。正式名称は「農業の生産性の向上のためのスマート農業技術の活用の促進に関する法律」。農業者の減少に対応して生産性を高めることを目的に、二つの認定制度を設けているのが柱で、一つは農業者などがスマート技術を取り入れて生産方式を変える「生産方式革新実施計画」、もう一つはメーカーや大学が新技術を開発・供給する「開発供給実施計画」。農林水産大臣(生産方式革新は地方農政局)が計画を認定し、認定を受けた者は日本政策金融公庫の長期低利融資や税制、予算事業での優先採択など金融・税制上の支援を受けやすくなる。開発供給実施計画の認定は2026年3月時点で50計画に達し、その中には急傾斜地や中山間地域向けの草刈りロボット・自動水管理システムなども含まれる。あわせて普及を後押しする官民連携の場として、2025年度に「スマート農業イノベーション推進会議(IPCSA)」が設けられた。
生産方式革新実施計画
PRODUCTION METHOD INNOVATION PLAN
スマート農業技術活用促進法に基づく二つの認定制度のうち、農業を営む側(農業者や農業法人など)が申請する計画のこと。ロボットトラクターや自動操舵装置、ドローン、環境制御システムといったスマート農業技術を取り入れ、あわせて栽培や作業の段取りそのものを見直して生産性・収益性を高める取り組みを、地方農政局が審査して認定する。認定を受けると、機械や設備の導入にあたって金融・税制の優遇や、補助事業での審査時の加点など優先採択の対象になりやすい。もう一方の「開発供給実施計画」が技術を“作って供給する側”の計画であるのに対し、こちらは技術を“使う側”の計画で、農家の名前とともに公表される。たとえば関東農政局は2026年4月、自動操舵トラクターや自動操舵の水稲直播機の導入と、ほ場の均平化を組み合わせた計画を認定している。ただし認定は導入を「始める」段階を意味し、その後も現場で使い続けられるかは、価格・保守体制・通信環境・担い手といった別の条件に左右される。
総おどり
SOO-ODORI
阿波おどりで、複数の連(れん=踊りのチーム)が枠を越えていっせいに踊る演出のこと。ふだんは連ごとに順に演舞場や通りを進む阿波おどりのなかで、多くの踊り手が同時に踊る総おどりは、その夜の頂点とされる。2026年の徳島市阿波おどりでは、有料の南内町演舞場の第2部終盤に阿波おどり振興協会による総おどりが組まれている。桟敷に囲まれた会場で多くの連が同時に踊るさまは迫力があり、有料席を取る動機の一つにもなる。総おどりをめぐっては過去に主催体制や実施形態が議論になった経緯もあり、実施の有無・会場・時間・形態は年によって変わりうるため、狙って観たい場合は公式の開催スケジュールで事前に確認したい。
夏そば
NATSU-SOBA
夏に収穫される新そばのこと。そばは種まきから約二か月半で穫れる生育の速い作物で、年に二度つくれるため、新そばには夏(一般に7〜8月ごろ)と秋(10〜11月ごろ)の二回がある。ふだん「新そば」と呼ばれるのは栽培量の多い秋そばで、夏そば(夏新そば)は春まきや高冷地・暖地の作型で生まれるもう一つの旬。福井の「福井夏そば」が7月収穫のブランドとして知られ、長野など高冷地では6月中旬〜8月中旬に穫れる。生産量そのものは北海道が全国最大(令和4年産で全国シェア約46%)だが、主力品種は初秋の収穫にかかるため夏の旬の担い手とは区別される。味わいは一般に、夏そばが清涼感のある若い香り、秋そばが香り高く濃いとされるが、品種・産地・製粉で変わる。
米麹
KOME-KOUJI
蒸した米に麹菌(アスペルギルス・オリゼー)を繁殖させたもの。麹菌がつくる酵素(アミラーゼなど)が米のでんぷんを分解して糖に変えるため、砂糖を加えなくても甘みが生まれる。味噌・醤油・日本酒・みりん・甘酒など、日本の発酵食品の土台となる素材で、麹菌は「国菌」とも呼ばれる。米と米麹だけでつくる甘酒(米麹甘酒)はほぼノンアルコールで、砂糖不使用の商品が多い。これに対し、日本酒を搾った後の酒粕を溶いてつくる甘酒(酒粕甘酒)は微量のアルコールを含み、甘みづけに砂糖を加えることが多い。甘酒は俳諧では夏の季語で、江戸時代には夏の暑気払いに飲まれた。
星空保護区
INTERNATIONAL DARK SKY PLACES
米国の民間団体ダークスカイ・インターナショナル(旧・国際ダークスカイ協会/IDA)が2001年に始めた、光害の少ない夜空を守る取り組みを行う地域を認定する国際制度。夜空の暗さだけでなく、街灯を上方光束率0%・色温度3000K以下の照明に替える、看板や自販機の照明を夜間消灯するといった光害対策と、教育・普及の取り組みが審査される。区分(カテゴリー)は複数あり、ダークスカイ・パーク、ダークスカイ・コミュニティ、アーバン・ナイトスカイプレイスなどに分かれる。日本語では「星空保護区」が一般社団法人星空保護推進機構の登録商標。日本の認定地は、沖縄・西表石垣国立公園(2018年)、東京・神津島(2020年)、岡山・美星町(2021年)、福井・南六呂師(2023年)の4か所(2026年7月時点)。星がきれいに見えることを、感覚ではなく制度として裏づける仕組みといえる。
揚げ浜式製塩
AGEHAMA-SHIKI SEIEN
粘土で固めた塩田に海水を人の手で撒き、天日で乾かして塩分のついた砂を集め、そこへ海水を通して濃い「鹹水(かんすい)」をつくり、平釜で煮詰めて塩を得る伝統的な塩づくり。動力に頼らず砂・海水・太陽・火だけでつくる製法で、いま日本では石川県珠洲市にのみ継承される。前半の浜での作業を塩浜作業、後半の釜での作業を釜屋作業と呼ぶ。1969年に用具が国の重要有形民俗文化財、2008年に珠洲市・角花家の技術が重要無形民俗文化財に指定され、2011年認定の世界農業遺産「能登の里山里海」の里海の伝統技術にも数えられる。夏の日射しが最大の道具で、晴天の続く夏が最盛期。
外湯
SOTO-YU
温泉地にある共同浴場のこと。旅館の建物内にある風呂を「内湯」と呼ぶのに対し、外にあってまちの人や旅人が利用する湯を「外湯」という。城崎温泉が代表例で、まち全体を一つの宿に見立て、浴衣で外湯をめぐる文化が根づく。地元の人が日常的に使う生活の設備でもあり、共同浴場ゆえに順次の改修・休館が起きる。城崎の外湯は七つあるが、2026年夏はさとの湯(長期休業)と鴻の湯(改修休館)を除く五つが営業。
参観灯台
SANKAN-TODAI
内部を一般に公開し、展望階までのぼれる灯台のこと。「のぼれる灯台」とも呼ばれ、全国で16基だけ。灯台は本来立入禁止の航路標識だが、この16基は公益社団法人・燈光会が海上保安庁の委託を受けて参観業務を行っている。参観には寄付金の協力(中学生以上300円が基準)が求められ、公開期間は灯台ごとに異なるほか、天候や工事で参観を休止することもある。
徹夜おどり
TETSUYA-ODORI
岐阜・郡上八幡の郡上おどりのうち、お盆の期間に夜通しで踊り続ける夜のこと。2026年は8月13〜16日の4日間で、おおむね午後8時ごろから翌朝4〜5時ごろまで踊る。会期(7月中旬〜9月上旬の約30夜)の頂点にあたり、全国から人が集まる最も混み合う夜でもある。
青春18きっぷ
SEISHUN 18 TICKET
JR各社が春・夏・冬に発売する、全国のJR普通・快速列車の普通車自由席などが乗り放題になる企画乗車券。年齢制限はない。2024年冬のリニューアルで、購入時に指定した日から連続する3日間/5日間のみ利用でき、飛び石利用や1枚の分け合いはできなくなった。
ナショナルサイクルルート
NATIONAL CYCLE ROUTE
国内外のサイクリストを惹きつける優れた自転車ルートを、国土交通省が指定・PRする制度。走行環境や案内、受け入れ体制などの水準を満たしたルートが選ばれ、しまなみ海道(瀬戸内海の橋を渡るコース)は2019年に指定された。
レベル4自動運転
LEVEL 4 AUTONOMOUS DRIVING
特定の走行環境条件を満たす限定された領域で、システムが運転操作の全部を代替する自動運転の段階。ドライバーが運転席にいなくても走行しうるが、区間や速度などの条件は限定される。地域交通では路線バスへの導入が各地で進む。
うちの郷土料理
UCHI-NO-KYODORYORI
農林水産省が整備する、各都道府県の郷土料理を由来・作り方・食文化とともに紹介するデータベース。地域に根づいた食を記録・発信し、次世代への継承を後押しする取り組み。
ガバメントAI(源内)
GOVERNMENT AI GENAI
デジタル庁が内製する政府職員向けの生成AI利用環境。国会答弁作成や法制度調査など行政実務に特化したアプリを備え、2026年にOSS(オープンソース)として商用利用可のライセンスで公開された。
ふるさと住民登録制度
FURUSATO-JUMIN-TOROKU
実際に居住していなくても、特定地域の「ふるさと住民」として登録できる、総務省が設計を進める仕組み。関係人口を制度として束ね、地方への人の流れをつくる狙い(2026年時点で設計途上)。
ふるさと住民票
FURUSATO-JUMINHYO
島根県海士町などの自治体が独自に運用してきた、地域と関わる人を登録する仕組み。ふるさと住民登録制度の下敷きとなった先行例。
交流人口
KORYU-JINKO
観光やイベントなどで一時的に地域を訪れる人々を指す考え方。定住する「定住人口」、継続的に関わる「関係人口」と対比される。
関係人口
KANKEI-JINKO
移住した定住者でも一時的な観光客でもなく、特定の地域に継続的に多様な形で関わる人々を指す考え方。
地方創生
CHIHO-SOSEI
人口減少に歯止めをかけ、地域の活力を維持・向上させることを目指す一連の政策・取り組みの総称。
自治体DX
LOCAL-GOV DX
自治体が行政サービスや内部業務にデジタル技術を取り入れ、住民の利便性向上と業務効率化を進める取り組み。
オーバーツーリズム
OVERTOURISM
観光客の集中が、地域の環境・住民生活・観光体験に過度な負荷を与えている状態。
書かない窓口
KAKANAI-MADOGUCHI
来庁者が申請書へ手書きする負担を減らすため、職員の聞き取りやデータ連携で書類を作成する自治体の窓口改善の取り組み。
オンデマンド交通
ON-DEMAND TRANSIT
予約に応じて運行ルートや時刻を柔軟に決める公共交通。過疎地や需要の薄い時間帯の移動手段として導入例がある。