用語辞典 — ツギノテ。LOCALGLOSSARY

指定暑熱避難施設

指定暑熱避難施設(cooling shelter)とは、気候変動適応法第21条にもとづき市町村長が指定する、暑さをしのぐために開放される施設。冷房設備があり、熱中症特別警戒情報の発表時に住民等へ開放できることが要件。一般名称は「クーリングシェルター」。

2023年の気候変動適応法の改正で新設され、令和6年4月1日に施行されました。指定できるのは市町村(特別区を含む)で、対象は公民館・図書館・市役所庁舎などの公共施設に限られず、ショッピングセンター、ドラッグストア、郵便局といった民間施設も自治体との調整のうえで指定されています。環境省が広く知られる呼び名として「クーリングシェルター」を掲げているため、自治体の告知もこの名前で出ることが多いです。

3つの要件

環境省の手引きが示す要件は、(1)適当な冷房設備を有すること、(2)当該都道府県に熱中症特別警戒情報が発表された場合に住民その他の者へ開放が可能であること、(3)滞在のために供すべき部分について必要かつ適切な空間を確保すること、の3点です。専用の建物を新設する制度ではなく、いま冷房が入っている部屋を「その日は開ける」と約束させる制度だと読むほうが実態に近い。そのため自治体の公表する一覧には、施設ごとの開館日・時間帯・受入可能人数が並びます。

開放が起動する条件

指定した施設が開くのは、熱中症特別警戒情報(熱中症特別警戒アラート)が発表されたときです。この情報は都道府県内の全ての暑さ指数情報提供地点で翌日の日最高WBGTが35以上と予測された場合に、前日14時頃に発表されます。もう一段低い熱中症警戒アラートでは開放義務は生じません。指定済みの市区町村は1,255(2026年7月17日現在)ある一方、特別警戒情報は令和6年4月の運用開始から発表実績がありません。国は令和8年度から、判定の際に参照しない情報提供地点を施行規則の別表で定めました。

補足:環境省は「自宅にエアコンがある場合等、涼しい環境が確保できる際には、クーリングシェルターへの移動は必須ではありません」としており、制度は自助を原則に、自助が難しい人への公助として設計されている。法にもとづく指定はしていないが暑さをしのぐ施設を用意している自治体を含めると1,405市区町村(同日現在)。