おわら風の盆は3日目だけ2時間遅く始まります。電車で行く人が当日までに決める3つ。
要点:2026年のおわら風の盆は9月1日(火)・2日(水)が17時〜23時、3日(木)だけ19時〜23時。同じ3日間なのに、初日と最終日で使える時間が2時間ちがいます。しかも今年は町なかの前夜祭がなく、8月27日にホールで1回だけ。電車は当日整理券制、屋内の競演会は4,000円で各回350席。決めることは日・足・席の3つです。
八尾(やつお)へ行くつもりなら、まず日にちを決めましょう。「9月1日から3日」でひとくくりにすると、当日けっこう困ります。
その前に、ひとつ更新しておきたいことがあります。「8月下旬から前夜祭をやっているから、混む本番を避けて前夜祭へ」——これは長く語られてきた行き方ですが、2026年は使えません。八尾の町なかで行われる従来の前夜祭は、今年は開催されないためです。
代わりに用意されたのが「越中八尾おわら風の盆 前夜祭 -劇場版-」。8月27日(木)の1日だけ、富山市牛島町のオーバード・ホール中ホールで、15時00分開演と19時00分開演の2回。上演は各約60分で、脚本・実演は両回とも同じ内容です。実演は富山県民謡越中八尾おわら保存会。費用は一般2,000円、18歳以下1,000円の全席指定で、申込みが必要です(チケット窓口はアスネットカウンター、076-445-5511)。ほかに8月29日・30日の「序奏のおわら」がありますが、こちらは各日20名限定・22,000円のツアー商品です。
つまり8月の八尾で、坂の道を流して歩くおわら——町流しを見ることはできません。町へ行くなら9月の3日間です。
決めること1|どの日に行くか
公式の予定はこうです。9月1日(火)・2日(水)は17時〜23時、9月3日(木)は19時〜23時。3日だけ2時間遅い。
これは「最終日は短い」という話にとどまりません。日帰りの組み方が変わります。1日・2日は明るいうちに町へ入って、暮れていく坂の風景ごと見られる。3日は19時まで町流しが始まらないので、着いてからの数時間をどう使うかを先に考えておかないと、ただ待つことになります。
逆に、3日は屋内と屋外をきれいにつなげられる唯一の日でもあります。次の項で出てくる競演会が18時に始まるためです。
図:おわら風の盆行事運営委員会の公表予定(2026年)をもとに作成。町流しの実際の時刻は町ごと・天候によって変わります。
決めること2|足をどれにするか
八尾は富山駅から南へ。手段は3つあります。
電車。JR富山駅からJR高山本線で越中八尾駅まで25〜30分。ただし風の盆の当日は、高山本線の利用に整理券が必要です。2026年の配布方法と臨時ダイヤの詳細は、この記事を書いている時点ではまだ公表されていません(運営委員会は「詳細はおってお知らせします」としています)。行くと決めたら、ここだけは直前にもう一度公式を見てください。
バス。JR富山駅前(南口)6番乗り場から、富山地鉄バス八尾線で終点まで50〜60分。時間はかかりますが、整理券の心配はありません。
クルマ。協力金が1台3,000円、受付は9時から23時まで。一般駐車場は「八尾スポーツアリーナ」と「小長谷駐車場」の2か所で、シャトルバスがあるのはスポーツアリーナだけ(八尾大橋との往復)。小長谷にはありません。ここを取り違えると、夜に長い距離を歩くことになります。なお長年使われてきた八尾クリニックの駐車場は、今年は利用できません。観光・貸切バスは1台50,000円です。
空路なら富山きときと空港からタクシーで25〜30分。運営委員会は公共交通で来る人には手荷物を少なく、クルマの人には乗り合いを、と呼びかけています。輸送力にも駐車スペースにも上限があるからです。
決めること3|屋内の席を取るか
雨が降ると、屋外の町流しと輪踊りは中断します。9月1日は二百十日にあたり、そもそも風の災厄を鎮める行事として始まったとされる日です。天気に賭けたくないなら、屋内の競演会という選択肢があります。
会場は富山市八尾曳山展示館ホール。1席4,000円(税込・自由席)で、各回350席。1部18時〜19時、2部19時20分〜20時20分で、30分×2支部の実演が入ります。3日間とも同じ枠組みですが、出る町は日ごとに違います。
| 9月1日 | 9月2日 | 9月3日 | |
|---|---|---|---|
| 1部 18:00〜19:00 | 西町/鏡町 | 諏訪町/天満町 | 八尾高校郷土芸能部/西新町 |
| 2部 19:20〜20:20 | 福島/上新町 | 今町/東町 | 東新町/下新町 |
目当ての町があるなら、日の選択はここで決まってしまいます。坂とぼんぼりの諏訪町は2日、花街の名残がある鏡町は1日、最大の人数で広い通りを流す福島は1日の2部です。
そして3日の2部だけ、鑑賞のあとに踊り方を教わって、まちなかの輪踊りに入れます。20時20分に外へ出れば、町流しはまだ2時間半以上残っている。3日を選ぶ意味は、たぶんここにあります。
チケットは個人(1〜10名)はウェブサイト「tabiwa」で販売、11名以上の団体は運営委員会事務局(076-454-5152)が窓口です。350席という数字を見てのとおり、思い立ってから買える枚数ではありません。
着いてから、どう歩くか
おわらは11の旧町で、それぞれの支部が行います。町ごとに顔が違うので、全部を追うより2つか3つに絞ったほうがいい。
坂を見たいなら諏訪町。東新町へ続くゆるい坂にぼんぼりが並び、道の両脇を用水が流れています。狭い家並みに音が反響する場所です。踊りの輪に入りたいなら上新町。旧町でいちばん道幅が広く、22時から始まる「大輪踊り」は観光客も入れます。座って見たいなら鏡町、おたや階段に腰かけて舞台踊りと輪踊りを眺めるのが知られた形です。西町には、昼のうちに禅寺坂を下った先の禅寺橋で、石垣を背に踊る輪踊りがあります。
越中八尾駅があるのは八尾町福島。旧町は坂の上です。駅から北へ向かうと下新町が旧町への入口にあたります。まちの構造を先に頭へ入れておくと、夜に迷いません。運営委員会と富山市が案内図を出しているので、印刷するかスマートフォンに入れておきましょう。
ひとつ、地味に効く豆知識を。町流しの時刻は町ごとに決まっていて、公式サイトからPDFで配られます。ただし「天候や出演者の体調管理等の配慮により、変更の可能性もございます」と明記されています。分刻みの計画を立てても、そのとおりには進みません。八尾は狭い町です。二つ隣の通りから聞こえてきた音のほうへ歩く、くらいの余白を持っていったほうが、たぶん良い夜になります。
いちばん短い一日
9月3日、日帰りで、電車で行く場合を並べてみます。
昼のうちに富山へ入り、駅で整理券を確保。夕方までに越中八尾へ移動して、明るい時間に旧町を歩いて坂と町並みを見ておく。18時に曳山展示館で競演会1部、19時20分から2部。20時20分に踊り方を教わって外へ出ると、町はもう流れています。あとは23時まで、音のするほうへ。帰りの列車の時刻だけ、外へ出る前に確かめておくこと。
1日・2日なら、この順序が逆になります。夕方17時から町へ出て、暗くなるまで流しを追い、疲れたところで屋内へ——ただし競演会に入れば外の2時間を手放すことになるので、どちらを主役にするかは先に決めておく。
9月1日は火曜、2日は水曜、3日は木曜。平日3日間です。休みを取るなら、そろそろ申告のときですね。
編集責任者:Tatsuki Morohashi(発行人・運営者情報) / 最終更新:2026.08.09
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