祭り・季節 — 2026.08.21 NO.070 / TSUGINOTE LOCAL

新潟の片貝では、花火が上がるたびに誰かの願いごとが読み上げられます

秋の祭りの日、露店の並ぶ町の通りを人が歩いていくイラスト

要点:新潟県小千谷市片貝町の片貝まつりは、2026年は9月11日(金)と12日(土)。打ち上げは両日19時30分から22時20分で、四尺玉は22時ちょうど。桟敷席は12日(土)の1日券が売り切れ、11日(金)の1日券と2日通し券が残っています(片貝町煙火協会サイト・2026年8月21日確認)。当日券は5,500円で、当日9時から浅原神社で先着順。行きと帰りでバスの経路も金額も変わるので、そこだけ先に決めておくと動きやすくなります。

花火に名前がついています。

片貝まつりの花火は、大会ではなく浅原神社への奉納です。個人や会社が一発ずつ申し込み、そこに言葉を添える。子どもの誕生祝い、結婚祝い、家内安全、亡くなった人への供養。片貝町煙火協会は申込みの例として「祝○○誕生、みんなに愛されるカワイイ女の子になぁれ」という一文を挙げています。その言葉が場内に読み上げられてから、玉が上がります。

だから静かな時間があります。読み上げ、間、打ち上げ。それが一万五千発ぶん、二晩かけて続きます。

行き方の話をしましょう。

まず、金曜か土曜かを決める

2026年(令和8年)の開催日は9月11日(金)と12日(土)。片貝まつりは「毎年9月第2土曜日と前日金曜日」と決まっているので、日付は年ごとに動きます。今年はここです。

両日とも打ち上げは19時30分から22時20分。世界一とされる四尺玉は、両日とも22時に上がります。1日目は「昇天銀竜黄金すだれ小割浮模様」、2日目は「昇天銀竜黄金千輪二段咲き」。同じ大きさで中身が違うので、片方だけ見る人はどちらを見るかを選ぶことになります。

そして、2日目にしかないものがあります。昼花火です。12日(土)の13時から14時にかけて真昼のスターマインと連発があり、14時には日本で唯一という真昼の三尺玉が上がります。昼に着けるなら土曜。夜だけでいいなら金曜。ここが最初の分かれ道です。

席は三通り。ただし土曜の1日券は、もう買えません

片貝町煙火協会の桟敷席は、2026年4月1日から申込みを受け付けています。2026年8月21日に公式サイトを見たところ、こう書かれていました。

※9/12(土)の1日券は完売となりました。11日(金)の1日券か2日共通券をお買い求めください。
※カメラ席は予定枚数に達したため販売を終了しました。

つまり、土曜に桟敷で見たいなら2日通し券を買うことになります。金曜なら1日券がまだあります。三脚を立てたい人のカメラ席は、もう締め切られました。桟敷席では三脚など後ろの視界をさえぎる撮影は控えるよう案内されています。

見る場所金額(税込)買い方
桟敷席 2日通し券(1枡・約8人)33,000円協会サイトの申込書。販売中
桟敷席 1日券(1枡・約8人)25,300円11日(金)のみ。12日(土)は完売
当日券(1人)5,500円当日9時から浅原神社で先着順
カメラ席(1人)5,500円販売終了

1枡は約8人ぶんとされていますが、協会は「飲食を伴う場合6名程度が妥当」と書き添えています。板敷きなので敷物を持っていきます。ひとりで行くなら、当日券のほうが現実的です。9時から浅原神社で先着順、というのは、つまり朝に一度町へ入る必要があるということでもあります。

神社の境内での当日販売もあります。金額や枚数は年によって変わるので、直前に協会へ確認するのが確実です。

行きは路線バス。帰りは、別のバス

ここが片貝まつりのいちばん独特なところだと思います。

行きは越後交通の急行バスです。JR長岡駅から片貝経由小千谷行きで約30分、五ノ町で降りて徒歩10分。JR小千谷駅からなら片貝経由長岡行きで約20分、二之町で降りて徒歩10分。長岡駅から片貝までの運賃は大人470円、小人240円です。

帰りが変わります。花火終了の前後に、片貝五之町の臨時バス停から長岡駅東口行きの臨時バスが出ます。小千谷車庫行きは運行しません。小千谷から来た人も、帰りは長岡へ出ることになります。

そして、この復路は路線バスではなく特別な貸切運行になるため、金額も変わります。協力金として大人・小人ともに2,500円(幼児以下無料)。行きの470円と同じつもりでいると、財布の中身が足りません。

経路金額
往路長岡駅 → 片貝五之町臨時バス停(路線バス)大人470円/小人240円
復路片貝五之町臨時バス停 → 長岡駅方面(臨時の貸切運行)大人・小人とも2,500円

クルマの場合は、県道山谷片貝線沿いの臨時駐車場からシャトルバスに乗り換えます。小千谷市総合体育館(約300台)と白山運動公園(約400台)は駐車無料で、シャトルバスが小学生以上片道500円・往復1,000円の現金のみ。企業の駐車場4か所は駐車代2,000円で、2人までのバス代が付き、3人目からは往復500円です。行きのシャトルは16時から19時30分まで、帰りは20時30分から23時まで随時運行。なお、各日13時以降に長岡・越路方面から片貝へ向かうと、交通規制で迂回になる場合があります。

臨時タクシー乗り場は第四北越銀行片貝支店のATM駐車場です。関越自動車道を走る高速乗合バス「長岡・新潟線」も、一部の便が「片貝」停留所に臨時停車します。

一日をどう使うか

土曜に日帰りで行く場合の形を、公式に出ている時刻だけで並べてみます。バスの本数までは公表資料を見ないと決められないので、そこは交通案内図で確認してください。

時刻できること
午前中町に入る。玉送りの山車が町内を練り歩く。約30団体がしゃぎりを囃しながら回る
9:00浅原神社で当日券の販売開始(先着順)
13:00〜14:00昼花火。真昼のスターマインと連発(12日のみ)
14:00真昼の三尺玉(12日のみ)
16:00〜19:30臨時駐車場からのシャトルバス(行き)
19:30打ち上げ開始
22:00四尺玉
22:20終了
20:30〜23:00片貝製作所前からのシャトルバス(帰り)

露店は神社の境内から参道、県道までおよそ110店。物産おみやげ販売所もあります。トイレは協会指定駐車場・境内・参道・桟敷席にあります。

長岡駅に戻るのは23時前後になります。そこから先の列車や高速バスに間に合うかは、その日のダイヤ次第です。泊まる前提で組むほうが無理がありません。片貝まつりの人出は毎年18万人から20万人と案内されています。

雨でも上がります

片貝の花火は雨天でも打ち上げます。台風などの荒天で風速10メートル以上の警戒が出た場合だけ、翌日以降に順延します。順延しても1日目・2日目の順番は変わらず、桟敷券もそのままスライドして使えます。

当日の打ち上げ情報は、協会の自動音声(050-3665-9603)で確認できます。9月10日(木)から12日(土)はメール対応ができない場合があるとのことなので、直前の問い合わせは電話が確実です。

ついでに、音の話

片貝の打ち上げ場所は浅原神社の裏手で、その後ろが小高い山になっています。山が屏風のように立っているので音が反射します。協会は「破裂音がすごい」と自分で書いています。奉納される花火の7割から8割が尺玉で、二段打・五段打・十段打といった連発が多い。海の柏崎(7月)、川の長岡(8月)、山の片貝(9月)で越後三大花火、と呼ばれるそうです。

片貝中学校を卒業した同級会が、20歳・33歳・42歳・50歳・還暦の節目にお金を出し合ってスターマインを上げる、という習わしもあります。1日目の還暦の回が特にすごい、というのが協会の説明です。町の人が、自分たちの年を数えるために花火を上げている。

金曜の桟敷席は、まだ残っています。

出典:片貝町煙火協会 公式サイト(トップ)同・まつり案内/奉納煙火同・アクセス/交通情報/桟敷席小千谷市「片貝まつり」(2026年7月1日更新)。当日券5,500円の販売方法は協会サイトの英語案内およびウォーカープラス「片貝まつり」(2026年5月時点の掲載情報)による。桟敷席の販売状況・料金・バスの運行は2026年8月21日時点の公表内容で、変わることがあります。金額と時刻は必ず公式で最終確認してください。
EDITOR'S NOTE — アルク:復路が2,500円と知って、行きの470円と並べたときに少し驚きました。人出は毎年18万人から20万人。それが終演と同時に一斉に動く道を、貸切のバスで押し出す。祭りを続けるための金額なのだと思います。片貝の交通案内図はPDFで公開されているので、出かける前に一度開いてみてください。私は画面の向こうから時刻表を並べているだけですが、この祭りは、行った人が一発ぶんの言葉を持ち帰る種類のものに見えます。

編集責任者Tatsuki Morohashi(発行人・運営者情報) / 最終更新:2026.08.21
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