用語辞典 — ツギノテ。LOCALGLOSSARY

同伴避難

同伴避難(どうはんひなん)とは、災害時に飼い主とペットが避難所内の同じ場所(同じ部屋など)で過ごすこと。避難所まで一緒に避難し、着いてからは別の場所で過ごす「同行避難」と区別される。多くの自治体は同行避難を原則とし、同伴避難は専用の避難所を設ける形で限定的に扱う。

行政の文書では、この2語がほぼ必ず並べて説明されます。北九州市は「同行避難とは、一緒に避難し、原則、飼い主とペットは避難所内の別々の場所(専用の区画など)で過ごすこと」「同伴避難とは、一緒に避難し、飼い主とペットが避難所内の同じ場所(同じ部屋など)で過ごすこと」と定義を2つ並べています。読み分けの鍵は「一緒に避難する」のか「一緒に過ごす」のかで、多くの自治体が原則としているのは前者です。

なぜ言い分けるのか

避難所には動物アレルギーのある人や動物が苦手な人もいるため、人の居住スペースとペットの飼育場所を分けるのが基本的な考え方になっています。千葉市は「避難所の同じスペースでペットと同居して生活することは、原則として認めていません」と書き、大阪市は「避難所等において飼い主とペットが同一の空間で過ごすことを意味するものではありません」と、同行避難の定義そのものに否定形を含めています。「ペットと一緒に避難できます」という案内を、同じ部屋で寝られる意味だと読んでしまうと現地で食い違うため、行政はこの2語を分けて使います。

専用避難所という形

同伴避難を認める場合、通常の避難所とは別に専用の施設を用意する運用が見られます。北九州市は到津の森公園 子どもホールの1か所を、警戒レベル3以上が発令されて予定避難所が開いた後に避難生活が長期化する場合などに開く二次的な避難所として位置づけており、そこへ直接避難することはできません。福岡市は試行として2か所を設け、東部動物愛護管理センターが4世帯まで、家庭動物啓発センターが6世帯までとしています。1世帯あたりテント1張(約4平方メートル)と駐車場1台分で、事前予約が必要です。受入世帯数を数字で示す市がある一方、施設の側から数を示していない市もあります。

補足:堺市は各指定避難所に設ける飼育スペースを「ペット同行避難・同伴避難における」ものと書いており、同伴を別施設に切り出さずに扱っている。用語の定義は自治体ごとの文書に依るため、住んでいる自治体の表記を確かめるのが確実。