4号随契。
4号随契(4gou-zuikei)とは、地方自治法施行令第167条の2第1項第4号にもとづき、新商品の生産や新役務の提供で新たな事業分野の開拓を図る者として自治体の認定を受けた相手と、入札を経ずに随意契約を結べる仕組み。
自治体の契約は一般競争入札が原則で、随意契約にできるのは地方自治法施行令第167条の2第1項に並ぶ号のどれかに当てはまる場合だけです。その第4号が、この類型にあたります。平成16年の政省令改正で入りました。実績が少ない製品やサービスは価格競争の入札に乗りにくいため、自治体側が「新商品等」として認定することで契約の道をつくる、という発想です。
手続きは3つ
スタートアップ(創業10年未満の中小企業・小規模事業者)の新商品等を4号随契で調達する場合、自治体は、事業者に新たな事業分野の開拓の実施に関する計画を提出させ、二人以上の学識経験者の意見を聴いたうえで、調達に向けた認定を行います。ただし、すでに他の自治体で実施計画の認定が行われている新商品等については、学識経験者の意見聴取は不要とされています。2026年8月4日には、総務省と経済産業省が連名で、経済産業省のJ-Startupプログラムに採択されている企業の新商品等も同様に意見聴取が不要である旨を各自治体へ通知しました。J-Startupの選定が二人以上の学識経験者の意見を聴いて行われており、4号随契の認定手続きと同等の効果が得られる、という理由づけです。
使われている量
総務省が全1,788団体(都道府県47・指定都市20・市区町村1,721)を対象に令和5年4月1日から令和7年7月18日までの実績を調べた結果では、4号随契の契約が「ある」と答えたのは30団体(2%)でした。区分別では都道府県10団体(21%)、指定都市9団体(45%)、市区町村11団体(1%)。契約実績の総数は191件で、物品の買い入れまたは借り入れが133件(70%)、役務の提供を受ける契約が58件(30%)、うちスタートアップからの調達は80件(42%)です。公表資料には、横展開を希望すると回答された調達事例31件が、調達担当部署の連絡先つきで載っています。日本成長戦略(令和8年7月21日閣議決定)は、この実態調査を毎年度定期的に実施するとしています。
補足:数値は総務省自治行政局行政課「地方自治法施行令第167条の2第1項第4号に基づく随意契約実績に関する調査」(令和8年8月、令和8年8月5日の訂正を反映)による。通知の内容は総務省・経済産業省の2026年8月4日の発表による。トライアル発注認定制度など、自治体が独自に持つ認定の仕組みと組み合わせて使われる例が多い。