用語辞典 — ツギノテ。LOCALGLOSSARY

地域未来戦略

地域未来戦略とは、2026年(令和8年)7月21日に閣議決定された、産業政策に重心を置く国の地方戦略。地方に大規模な投資を呼び込み、各地に産業クラスターを戦略的に形成することで「強い地域経済」の構築を目指す。法的には、まち・ひと・しごと創生法第8条の総合戦略として策定された「地方創生に関する総合戦略」(2025年12月23日閣議決定)の変更にあたり、計画期間は2030年度まで。

同じ日に閣議決定された「日本成長戦略」と対になる戦略で、目標には「47都道府県のどこに住んでいても、安全に生活することができ、必要な医療・福祉や質の高い教育を受けることができ、働く場所がある社会」の実現を掲げます。推進体制は2025年11月11日の閣議決定で設置された地域未来戦略本部が担い、それまでの「新しい地方経済・生活環境創生本部」(地方創生2.0)から掛け替えられました。「地方創生2.0基本構想」(2025年6月13日閣議決定)の内容は「踏まえつつ進める」とされています。

3つの類型の計画

柱は3類型の計画です。A=戦略産業クラスター計画は、AI・半導体、造船、航空・宇宙など17の戦略分野に関連する企業の大規模投資を起点に、国が前に出てインフラ整備や人材育成を進めるもの。B=地域産業クラスター計画は、都道府県知事が主導し、海外輸出や国内上位シェアを狙う産業を重点育成するもの。C=地場産業成長プランは、市町村または都道府県が、農林水産業・食品加工業・観光・伝統的工芸品など地域資源を活かした産業の成長を図るものです。投資は新設の『「強く豊かな日本」投資枠』も活用し、既存予算とは別枠で進めるとされます。関連して、交付金も「地域未来交付金」に改められています。

KGI・KPIと撤退基準

各計画には最終年度の目標値(KGI)とKPIの設定が求められ、AとBのKGIは官民設備投資額・産業ニーズに即した人材育成数・付加価値増加額の3点が必須です。BとCの要件には「KPI未達時の撤退基準を設定していること」が明記され、戦略産業クラスター計画は半年に1回程度の進捗確認と公表、各地域の投資状況を可視化する「国内投資マップ」の定期改訂も定められました。あわせて、地方をAIトランスフォーメーション(AX)の「始まりの場所」とする方針も書き込まれています。

補足:戦略・交付金の内容は予算編成や年度で変わる前提で、最新の一次情報(内閣官房・地域未来戦略本部、内閣府地方創生サイト)で確認を。各自治体には本戦略を勘案して地方版総合戦略を策定する努力義務が置かれている。