用語辞典 — ツギノテ。LOCALGLOSSARY

電波オフ

電波オフとは、電波望遠鏡の近くで携帯電話・スマートフォン・Wi-Fiなどの電源を切ること。国立天文台野辺山は見学者への案内で「アンテナの近くでは、電波オフをお願いしています(携帯電話、スマートフォン、wi-fiなど)」と明記し、別の案内では「宇宙からの非常に微弱な電波を観測しております。観測に差し支えるため来所の方には、携帯電話、無線LAN機能付きパソコンの使用を制限しております」としている。

マナーの話ではなく、観測の条件の話です。電波望遠鏡が受け取ろうとしているのは、天体から届く非常に弱い電波です。すぐ近くで人間の機器が電波を出せば、その分だけ観測に混ざります。だから見学者にも協力が求められます。

なぜ重要か

訪ねる側からすると、これは「持ち物と行程の前提が変わる」という意味になります。地図アプリで現地を歩き回る、着いてから調べる、待ち時間に連絡を取る。そういった動き方が想定できない区間があるということです。行き方・帰りの列車の時刻・見学コースの順路は、通信が使える場所で先に確認しておくのが確実です。

国立天文台野辺山では、あわせて構内でのドローン使用を禁止しています。理由として挙げられているのは、電波における観測環境の維持と、見学者の安全です。場内は禁煙で、ペットは入場できるものの展示棟には入れません。撮影は見学撮影・取材撮影・商用撮影の3つに分かれ、種類によって必要な手続きが異なります。

深め方

野辺山高原が観測地に選ばれた理由にも同じ発想があります。観測所の説明では、標高1,350mで水蒸気量が少なく、まわりを山に囲まれた平坦な地形で、寒冷地でありながら雪が少ないことが条件として挙げられています。静かな電波環境は、地形と気候と、そこを訪れる人の協力で成り立っているということになります。

見学そのものは毎日8:30〜17:00・入場無料・予約不要で、所要は約1時間が目安です(12月29日〜1月3日は休業、気象警報が出ている場合は中止)。ルールは更新されることがあるため、出かける前に公式ページを一度見ておくのが確実です。

補足:引用と条件は国立天文台野辺山「見学」および「施設見学(一般公開)」、「国立天文台野辺山について」による。関連記事:日本一高いJR駅から天文台まで、徒歩40分。野辺山の足は4つあって、平日と休日で違います