用語辞典 — ツギノテ。LOCALGLOSSARY

遠隔点呼

遠隔点呼(enkaku tenko)とは、運行の前後に行う点呼を、対面ではなくカメラ・機器・システムを介して離れた場所から行う方法。点呼を行う人が車庫にいなくてよくなるため、地域交通では複数自治体の運行管理を1か所に集める前提になる。

点呼は、ドライバーの体調・疾病・疲労・飲酒の有無などを運行の前後に確認し、記録として残す手続きです。人を乗せて走る事業では省けない義務で、確認する側の人が必要になります。ここが、車の数が少ない地域交通ではとくに重く効きます。

台数に比例しない費用

1台のために点呼者を置いても、5台のために置いても、必要な人数はほとんど変わりません。運行の朝と夕にその場にいる人が要る、という条件は台数と無関係だからです。したがって車が1桁の事業では、1台あたりの管理コストが大きく膨らみます。公共ライドシェアのように自治体やNPOが運送の主体になる仕組みでは、この負担が自治体の側に直接乗ります。

「離れてよい」が意味すること

遠隔点呼が使えると、点呼を行う人は車庫にいなくてよくなります。すると同じ人が、離れた複数の拠点をまとめて見ることも理屈のうえでは可能になります。自治体の共同運行管理が成り立つ土台はここにあり、静岡県が令和8年度に発注した共同運行管理業務の仕様書も「遠隔でのドライバー管理を行い複数の市町で共同利用できる仕組みを構築する」ことを目的に挙げています。

補足:遠隔点呼として認められる要件(使用機器・なりすまし防止・記録の保存方法など)は運送の形態や制度区分によって異なり、改定もされる。実施の可否と条件は所管の運輸支局・国土交通省の告示等で確認する必要がある。