用語辞典 — ツギノテ。LOCALGLOSSARY

概算金

概算金とは、JAへ出荷契約した米について、JAグループが集荷の時点で代金の一部を前払いする資金です。「仮渡金」「前渡金」「内金」とも呼ばれます。玄米60キロ(1俵)当たりの金額を、県単位で全農県本部・経済連やJAが決め、その後JA・全農は預かった米を通年で販売し、かかった経費を引いて余剰が出れば「追加払い(精算金)」として生産者に払います。最終的な手取りは、概算金と追加払いの合計で確定します。

「買取価格」とは何が違うか

概算金と混同されやすいのが「買取価格」です。概算金は販売委託(JAが生産者に代わって売る契約)に対する前払いで、確定した金額ではありません。買取価格は売買(JAが生産者から買い取る契約)そのものの確定価格で、その後の値上がり分は受け取れない代わりに、金額はその場で確定します。相場が上がる局面では委託(概算金)のほうが最終的な手取りが増えやすく、相場が下がる局面では追加払いがほぼ出ないこともあります。同じ産地・銘柄でも、JAごとにどちらの契約を選んでいるかが違うため、報道で見る金額を単純に比べられない場合があります。

誰が、いつ決めるか

県単位で全農県本部・経済連が、産地・銘柄・等級ごとに金額を決めるのが基本の形です。地域によってはJAが独自に生産者概算金を設定します。発表の時期は産地によって異なり、宮崎・鹿児島・熊本・高知など九州・四国の早場米(早期米)は7月ごろから、新潟・北海道・東北・北陸などの主食用うるち米は8月下旬から9月にかけてが中心です。

2026年産(令和8年産)で起きたこと

2026年産の概算金は、主要産地で軒並み前年産を2〜4割下回りました。前年(令和7年産)が記録的な高値だった反動という位置づけで、米穀安定供給確保支援機構が公表するコスト指標(生産段階・玄米60キロ当たり20,535円)を下回る産地も多く出ています。産地別の実額は新米は、去年よりはっきり安い。産地の前払い価格は軒並み2〜4割下落したで整理しています。

補足:概算金は産地・JA・等級によって金額が異なり、確定した最終価格ではない。報道される金額には、全農・経済連が自ら公表した「決定」と、取材で判明した「報道」がある場合があり、対象の銘柄や前年産との比較条件が異なることがある。最新の金額は出荷先のJAで確認するのが確実。