外湯。
外湯(soto-yu)とは、温泉地にある共同浴場のこと。旅館の建物内にある風呂を「内湯」と呼ぶのに対し、外にあってまちの人や旅人が利用する湯を「外湯」といいます。兵庫・城崎温泉が代表例で、まち全体を一つの宿に見立て、浴衣と下駄で外湯をめぐる文化が根づいています。
外湯は観光施設である前に、地元の人が日常的に使う生活の設備です。自宅に湯を引かず、共同浴場で体を温める暮らしが温泉地の一部に残り、その延長で旅人も同じ湯に入ります。湯船で隣り合った地元の人から、まちの穴場を教わることもある——外湯の楽しみは、そうした距離の近さにもあります。
城崎温泉の外湯
城崎温泉には鴻の湯・まんだら湯・御所の湯・一の湯・柳湯・地蔵湯・さとの湯の七つの外湯があり、それぞれ建物の様式も泉温も謂れも異なります。1日入り放題の外湯券「ゆめぱ」(大人1,500円・小人750円)で、浴衣のまま何か所でもめぐれます。個別入浴は大人800円・小人400円のため、二か所以上まわるならゆめぱのほうが割安です。
「直しながら使う」湯
共同浴場は長く使われ続けるほど、順に改修・休館が必要になります。2026年夏の城崎では、さとの湯が再整備で長期休業中(再開は2030年3月ごろの見込み)、鴻の湯も長寿命化工事で5月11日〜10月30日(予定)の休館中で、実際に入れるのは五つです。休みが出るのは、外湯がいまも現役で使われている証しともいえます。
補足:外湯の数・営業時間・料金・休館情報は変わりうる。最新情報は各温泉地の観光協会・各施設の案内で確認したい。