特定移行支援システム。
特定移行支援システムとは、自治体の基幹業務システムを国の標準仕様へ移す原則期限(令和7年度末=2026年3月末)までに移行できず、令和8年度以降の移行とならざるを得ないことが具体化したシステムの区分。国が積極的に支援する対象として位置づけられ、移行完了期限は主務省令でおおむね5年以内を想定して個別に設定される。
「期限に間に合わない」を例外として扱うのではなく、制度の中に受け皿として組み込んだ枠です。2024年12月の関係省庁会議で導入が明確化されました。期限が消えるわけではなく、団体・システムごとに引き直される点が要点です。
4つの事由
該当の判断は事由別に整理されています。1=現行システムがメインフレームで運用されているもの、2=パッケージではない個別開発システムで運用されているもの、3=現行事業者が標準準拠システムを開発せず代替調達の見込みも立たないもの、4=事業者のリソースひっ迫による開発・移行作業の遅延の影響を受けるもの等。デジタル庁の公表では、令和7年7月末時点の3,770システムのうち3,345が事由4に集まっており、遅れの多くが自治体側ではなく供給側の事情に紐づいていることが読み取れます。
数字の推移と、似て非なる制度
該当見込みは四半期ごとに更新され、令和7年7月末時点で3,770システム(全34,592システムの10.9%)・643団体、令和7年12月末時点で8,956システム(25.9%)・935団体、2026年6月30日公表では1万13システム(29.1%)・1015自治体と増えてきました。なお、名前の似た「一部機能の経過措置」は別の制度で、こちらは標準準拠システムへの移行自体は完了していることが前提の機能単位の猶予であり、遅くとも令和10年度末までに機能標準化基準へ適合する必要があります。
補足:公表値は時点によって更新される。個別の移行完了期限は主務省令で定められるため、自団体の扱いはデジタル庁・総務省の一次情報で確認を。